「仮面ライダーカブト」

 大変だ! 「黒包丁」はプレシャスだ!! ボウケンジャーを呼ばないと!!

 ……まぁ、この時期の極端なコメディ編は、甲子園中継で放送日変更になった地域への配慮ってことで、毎年のことだから別に構わないし、役者各々のはっちゃけ演技は面白かったし、これはこれでアリだと思いますけど、だったらそれはそれで分別ってものが必要だと思うんだな。

 先週も書きましたけど、こういう話の前振りにハイパーフォームを使うのはぜっっっっっっっっっっったいにナシだし、こういう話に「神代がワームであるとバレる」という重要なシークエンスを紛れ込ませるのはもぉ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っとナシ(樹花風に)だ。

 いや、この二つの重要なシークエンスを捨て石にできるぐらいこれからのエピソードが濃厚ってんなら別ですよ? でも多分そうはならないし、次回予告を観る限り「加賀美 - 神代」という重要なラインも完成するしで、どう考えてもこの話に紛れ込ませるレベルのエピソードでは無い。

 個々単体でしっかり構成して欲しいエピソードを、こんなオマケのような回に紛れ込ませることには到底納得が行かない。何で? 何で? フツーに突き抜けたコメディでいいじゃん。何だよその変なバランス感覚。勿体ないことしやがって!!

 ……まぁ、文句ばっかり言っててもしょうがないので、面白かったところでも。口からボロボロパスタ落とすお行儀最悪の樹花と、それを笑顔で見守る天道、田所さんのコワモテ俳優全開っぷり、加賀美の天使顔赤ん坊のような寝顔、神代の「よぉ〜し、もっともっとじいやを喜ばせるぞぉ!」という 5 歳児のメンタリティ、蕎麦持ったまんまのサソード……辺りは楽しかったです。

 でも極めつけはやはり本田博太郎さんの夏目漱石全開っぷり!! 「この壮大なるハモハーモニー!!」とか、斉藤由貴さんの顔でやっても何の違和感もないもの。「ビックリ!」とか「ハイッ、豚のエサぁぁぁっ!!」とかな。今、あの世代の俳優で、ヤクザもやれて文豪もやれて背中に羽生やして天使の輪乗っけても何の違和感もない俳優は、多分本田博太郎さんだけだね。最高だー最高だよー博太郎さーん。まぁ、「ZECT」の総帥としては壮絶にナシだけど。

 来週は、取り敢えず「ワーム化した神代をカブトから守ってしまうガタック」という場面が、大事に扱われることを祈ります。他はまぁ、笑えればいいな。