「チンパンニュースチャンネルSP」

 初めて観たよ、動物による動物虐待

 というわけで、何故フジテレビはこれをOKにしたのか分からないチンパンニュースチャンネル」のゴールデンスペシャル。期待通り、何の収拾もついていない(特にスタジオ)という無茶苦茶な番組でした。

 スタジオゲストはゲストのリカコとウエンツ、ゴメス、そして世界夜逃げ本舗会長ブルドッグのジャック、北アフリカプライバシーを守る会リスザル(?)のケイコ(普段は箱の中、依頼があればタウンページで捜し物)、新ADのニホンザルのトニー、何故か度々乱入するブルドッグニセジャック(ゴメス以外は吹き替え無し)。企画「イヌオネア」には小川菜摘おぎやはぎ

 とにかく、ゴメスと二人のジャックのやりとりが最低で最高でありました。ニセジャックに対しては足を引っ張り回して虐待、本物のジャックに対してはリカコからのお土産であるどら焼きを目の前で食べ続け、ジャックが涎を垂らしながら物欲しそうに見れば指をチラつかせて「あんこの付いた指を舐めろ」。いじめです。完全にチンパンジーによるブルドッグいじめが起きていました。あまりの仕打ちに、チンパンジーがちゃんと自分で袋破って食ってるという部分に驚くのを忘れました。

 「イヌオネア」も、ゴメスのあまりに自分勝手な司会進行(おぎやはぎに無茶振り、いきなりテンション高く問題を読み上げる、勝手に回答を変更、いきなりバナナを食い始めて皮だけゲストに等々)、「50:50」をもじって「モンキーモンキー」(ABCDを象ったバナナを大量の猿が持って行くだけ、ゴメス「関係はありません」)などのアホ企画、トドメはやっぱりハードゲイ。でも、犬に関する知識を求める問題だけは全部マジと、色んな意味で訳が分からない。

 アメリカロケまで敢行しての「セレブ犬」取材では、新キャラチンパンジー「ジョン・マクマホマン・ジュニア」が出たがりスタッフ(by ウエンツ)と一緒にダチョウ倶楽部の「どうぞどうぞ」をし、その後の取材が完全にオマケという色んなモノの無駄遣い。

 唯一、リカコがいちいち関係ないことを言ってナレーションと被る(木登りコントを見ながら「木登りしておけば良かった」って一体何??)のを除けば(それを補って余りあるほどウエンツは働いていましたが)、正月のSP、先週から始まったレギュラーの流れを汲んだ、ちゃんとした大バカ番組(ちょっと教養あり)に仕上がっており、非常に満足なスペシャルで御座いました。

 その満足具合は、最後の動物病院ネタの笑い一切無しの真面目さに関しても、この番組のコンセプトである「動物のための番組」というのが意外とマジだからなのではないか、と勘繰りたくなるぐらい。これからも、半年に一回ずつでもこういうのやってくれると嬉しいのですが……。