「ドラゴンクエストIX 星空の守り人」

 気付いたらプレイ時間が 100 時間を超えていて、そろそろ生活に支障が出始めているので、取り敢えず一旦封印。

 「改心の一撃で○○を○匹倒せ!」とか据え置き機だと「ふざけんなやってられるかボケ!」というクエストも、何か携帯機だと「テレビ観てる間に……」とか「何か読んでいる間に……」とか何となく出来ちゃうから怖い。レベル上げもそんな調子なので、どんどんレベルは上がり、スキルを極め、苦戦する敵はどんどん居なくなり、しかし宝の地図やらクエストやらは無限かと思うほどあって……際限が無い。怖い。

 決して(クエストやらレベル上げに関しては)「面白い」と思いながらやってるわけでは無いんですが、何か達成すると嬉しい。しかも大抵何かと同時進行でやってるので、拘束されてる感もそんなにないし(思いっきり錯覚なのですが)、何だかんだで騙されている次第です。据え置き機だったらきっと腹立ててたに違いないのに、あぁ携帯機怖い。

 以下、具体的な内容に関して。

 あっさりし過ぎていて、どこかドラマチックさが希薄で、ボリューム的にもかなり寂しいメインストーリーの中で、ただ一点、終盤のある展開に関してだけはものすごく燃えた

 要約すると

ラスボスが何人にも手を出せない存在。
彼を打ち倒すべく、今まで助けてきた人たちから集まるチカラ。
そのチカラによって、ある決断を迫られる主人公。
今までの世界を捨てて、ただ世界を救うために……。
そのチカラを手にしたとき、主人公はただひとり、全てを捨てて「彼を打ち倒せる者」となり……

どうです、これ。何か「ドラゴンボール」のブウ編クライマックスみたいじゃないですか。「今まで助けてきた人たちから……」あの辺りはモロにそれを意識した演出がされててハマってた。

 加えて、普段もの言わぬ仲間達に関して「きっと、この場面で女僧侶と男バトルマスターの意見が割れてるんだな……」等と脳内補完ストーリーでテンション 30% 増し。そんでもって、普段はウザったい妖精が、「みんな、都合のいいときばっかり主人公に頼って……」みたいなこというのがまた泣けるんだな。

 もしかしたら、ドラクエ史上最も「世界を救えるのは主人公だけ」という展開に説得力があったかも。世界を救ったときには、主人公の手元には実質何も残らない、ってのも昭和のヒーローっぽくて良かった。

 でも、結局このイベントも、クリア後のイベントで意味消失しちゃうんですよね……残るは広大なる作業クエストの海。ハマっちゃってるから何も言えないけれど、何か、こういう展開が活きるクリア後を用意して欲しかったなぁ……と思わずにはいられません。いや、それなりに面白かったですけどね。