「ヤングタウン土曜日」

 収録前、スタジオで爆睡していたという藤本美貴さんを、いつものように「仕事場で寝るなんて信じられない」と責めるさんま師匠。そこは、「思わず寝てしまえるぐらい、安心できる仕事場になった」とでも解釈しておけば良いものを……と個人的には思うものの、さんま師匠が居る現場で寝るなんざ、熊の目の前でハチミツ持って歩くようなものです。油断禁物フジモン

 そんな、藤本さんに対して憤りを露わにするさんま師匠に、耐えられなくなったショージさんは、優しい高橋愛さんと一緒に潔くこんな懺悔。

「すいません! 仕事場で洗濯して!

さんま師匠曰く、ショージさんは「二等兵だから別に良い」。遠回しな戦力外通告であります。そんな二等兵は、先日の舞台で 4 時間(昼夜合わせて 8 時間以上)の内、40 分仕切っただけで疲労困憊だったそうです。ショージさん……。

 今年の舞台も大盛況で、お客さんから長すぎてブーイングが飛んだり、今年もやっぱり駐車場の時間過ぎちゃって出口にお客さんが密集したり、テンション上がってツッコミが強くなりすぎてラサールの頭から血飛沫が出たり、と面白話に事欠かない舞台だった様子。

 そんな、若手達が 2 時間やそこらでちゃんとした演劇風コントでライブをやる中、男 50 、芸能生活 30 年超にして 4 時間はしゃぎっぱなしで必死に生きてるさんま師匠からすると、いくら藤本さんが前日に北海道のライブから直帰していようが、「機内で寝てた」というだけで既に怒りの対象なのでした。曰く、「(飛行機の中は)ピリピリして寝られない筈」だそうです。あんただけだ

 舞台の面白話は「前略のコーナー」でも続き、来るはずだった大竹しのぶだんがご病気で倒れられたため、一緒に来るはずだった知り合いの寿司屋の夫婦だけが来たのだそうです。舞台後、感想を訊いてみたら

「次の日ね、奥さん耳鼻科に通ってるらしい

ショージさん曰く、「頭の上で一斗缶叩かれてるようなもの」。怪音波か。

 さんま師匠が思うに、「声の出し方が違う」のだそうで、舞台の仲間達は声量がおかしいとのこと(内山だけちょっと小さいらしい)。対して、モーニング娘のミュージカルでは「もの凄くマイクが近い」という高橋さん。そんな二人に、さんま師匠は「舞台用の声の張り方を練習をしなければ」とアドバイス。ついでにもう一言、

アップフロントに話しといたから

会長に宜しくお伝え下さい。

 テレビ東京の新春時代劇に出演するという高橋さん。もう既に収録は(高橋さんの出演部分だけは)終わっているそうで、感想としては「言葉が難しかった」とのこと。これを聞いて、ショージさん、

『ははぁ』とか難しいよな

解説しますと、NHK大河ドラマ利家とまつ」に出演したショージさんは、たった一言、松嶋奈々子に「ははぁ」と言うだけ台詞を思いっきり噛んだという苦〜〜い思い出があるのです。

 撮影現場では、瞬きをしただけでNGを出される程厳しい場で、大変だったと言う高橋さん。台詞を間違えまくったそうで、片平なぎさ等共演者には申し訳なかったそう。これでも、事前に色々準備はしていたそうで、二年前に同番組(「竜馬がゆく」)に出演した藤本さんからもアドバイスを得ていたそう。その、肝心のアドバイスの内容とは

メイクするの? とか緊張する? とか」

お前何年目だ。

 更に、メールで「ラメとかダメだよね?」とか「アイシャドウとか不味いよね?」とか素人でも答えられる疑問を訊いていたそうなのですが、それには珍しくさんま師匠は「高橋の気持ち分かる」と同意。というのも、高橋さんよりもっと酷い例を知っているからです。

 昔、「24時間テレビ」内ドラマで安倍なつみさん、保田圭さん、そして石川梨華さんが大竹しのぶさんと共演したことがありました。そこでは、「おばさん、おばさん」というだけの台詞を、石川さんは「オバサーン(↑)、オバサーン(↑)」と、緊張からか不可解なアクセントで発しまくったらしく、それに戸惑った大竹さんは後日さんま師匠に電話で石川さんに関してこう訊いたそうです。

「あの子、日本語喋れるよね?

高橋さん・藤本さん大爆笑。いや、お前らフォローしろよ……。

 今回語られなかった話を補足しますと、このドラマでは三人ともネタの宝庫でして、色々と細かいエピソードがありました。大体でまとめると、こんな感じです。

  • 安倍さん編
    • 安倍さんがヤンタンレギュラー成り立ての頃で、二千翔さんの友達(当時高校生)から「なっちでどんな人?」としつこく訊かれたさんま師匠は、面倒臭くなって
    • もの凄い淫乱な女」「男遊びばっかりしてる
    • と出鱈目を教え、ファンを減らすことに成功
    • 勿論直後、大竹さんから「何言ってんの! 良い子よ!」と怒られました。
  • 保田さん編
    • とにかく学生服の似合わないこと似合わないこと。ドラマ情報が出る度に、レギュラー全員から「無理してる」「ひとりだけコスプレみたい」等と言われ、「まだイケます」と開き直っておりました。
  • 石川さん編
    • 安倍さんの居る病室の外に石川さんと保田さんが待っていて、病室から大竹さんが出てきて石川さんらが問う、というシーン。
    • すごーーーく真面目なシーンだったのですが、ドアを開けた先の石川さんの顔があまりにも作り込みまくってて、大竹さんは吹き出しかけたと、後にさんま師匠に告白していました。
    • その後、ごく短期間でしたがレギュラーの間で石川さんの甲高い声と凄まじい棒読みを真似るという悪意あるモノマネが流行りました。因みに先導者は勿論安倍さん

 こんな先例を思い出せば、高橋さんの話など可愛いものであります。さんま師匠的には、もうひとつ「大物のNGを押しつけられている」という可能性もあるらしいですが。曰く、「有り難いねん、お前らみたいな邪魔くさいの

 長澤まさみさんのコラム(そんなのあんだ)で、さんま師匠とのCM共演について「理想のお父さんみたい」「優しくアドバイスをしてもらった」とべた褒めだったという報告が到着。メールの締めの一文、

ヤン土娘とは大分扱いが違いますが

の通り、ラジオから分かるほどニヤケているさんま師匠。

 こうなればさんま師匠はただの馬鹿。ショージさんに「お父さんなんですね」と言われれば

言い聞かせとんねやろ

好きになっちゃう! ってことやろ

あったま悪い妄想爆発。そんなさんま師匠に対し、藤本さんは

「え? おじいちゃんってことですか?

ナイス。

 そのCM撮影では、長澤さんに本当にキスしようとしてたそうで(意図は「そう言っておけば迫真の演技が出来る」から)、最大の役得は

太股に手ぇ置いたってん

長澤さんはこんなお父さんが理想だそうです。

 以前、「高橋さんの誕生日には自分で描いた絵をプリントしたTシャツを贈る」と言っていた藤本さん。しかし、実際にはキーホルダーを買ってあげたのだそうで、そのショボさにさんま師匠は伝家の宝刀を抜いてしまいます。

「そんなんやったら俺あるで

「やった!」と素直にかわいく喜ぶ高橋さんと、「やったーあるってー」と何の感情も込めずに言う藤本さん、そして「お前らまだ分かってへんのか」と叱るショージさん、という構図が最早哀愁です。

 いつも通り、「どんなんがええねん」と聞き出すさんま師匠。が、話している内に「いちごのシールやるわ」に見事にすり替わります。最近、いちごのシールをいっぱい貰ったんだそうです。もう勝手にしてくだちゃい。

 「二人で練習しとけ」と言われれば「二人でやっても何が良いか分からないんです」と答えるダメな二人がお送りする「ヤン土ボケ講座 featuring ショージ」のコーナー。相変わらず、オチ担当になった藤本さんはそれまでの流れを全部潰す上に「『き』なんて無い!」と叫ぶ、最低な感じ。その上、くじ運が良いのか悪いのか、今週は藤本さんはずっとオチ。延々さんま師匠に叱られまくります。

 そんな悲惨な藤本さんにショージさんはこんなアドバイス

「事務所の社長に言うて、さんまさんの舞台一回出ぇ! リハーサルだけでええから」

良い考えだと思います。因みに、本番じゃないのは「俺がリズム狂ってしまうから」。なんでやねん。

 対する高橋さんも、序盤は調子良かったものの後半失速。そこで、さんま師匠は新たなスパルタを開発。それは、高橋さんの言ったのが良くなかった場合、何の講評も無しに即座に頭から言い直すという、強制巻き戻し法。これにより高橋さんのみが、間断なく 8 連続で挑戦させられるという荒行に。

 この荒行を高橋さんがなんとか突破したかと思えば、次はショージさんが餌食に。ショージさんも間断なく 3 連続ほどやらされた後、ようやくなんとか通過、藤本さんの苦しいフォローによってなんとか形になるという、今週もなんか切なくなるコーナーでした。このことに関して、高橋さんはこんな反省の弁。

何にも思い浮かびませんでした

お前はなーーーーーんにも分かってねぇな

 そんな「ボケ講座」に対し、いつもに比べたら(←強調)好調な「リスナーを癒せるかも」のコーナー。高橋さんは相変わらず苦しみますが(ショージさん「これ以上出来なかったら両親呼ぶぞ」高橋「……漁師?」)、藤本さんは好調。久しぶりに何の文句も言われずに「大丈夫」と誉められます。

 それに対抗して、「意気地なし!」という台詞を感情を込めて言う高橋さん。結果は

「それ、呪ってんねん

呪詛ですか。

 その呪いが効いたのか、次に藤本さんが「とろけちゃう!」という台詞に思わず興奮してしまった玉井さんは、すげーリアルなオフマイク声

それ下さい

一回、鈍器で殴りましょうか?

 「カラオケBOXさんちゃま」では、ショージさんの友達の新田さんの「ガッチャマン」版に対抗して「デビルマン」の替え歌での「タッチマン」を披露(簡単に説明しますとリズムの良い変態告発ソングに仕上がってました)。これを気に入ったさんま師匠でしたが、新田の方が「誰や?」とか「おちちはふたつ〜」とか有用性が高いそうです。死んでしまえ。

 そんな歌を「面白ーい」と言う藤本・高橋コンビに対し、さんま師匠、

タッチされる女性のことも考えなさいね

あんたが言うな。

 エンディング、再び寝たことを責められる藤本さん。この後に仕事が無いと聞いて、更にヒートアップするさんま師匠でしたが、その寝た状況が「二人でボーッとしてたらいつの間にか寝てた」というなんとなく可哀想な状況だったと知るや、「そんなに忙しいの?」とちょっとだけ同情します。そんな問いに対し、高橋さんは

寿命縮んでるだろうなーって思います

お仕事頑張ってください……。