「モーレツ宇宙海賊」

 宇宙! 戦艦! 海賊! ってことで、一生懸命観ていたんですけども、どんなに観続けても全然頭に入ってこないので、「縁がなかった」と思って録画予約リストから消しました。すみません。

 一番大きいのは、明確に敵役がいるわけでもシリーズとしての目的があるわけでもないから、ドラマの軸をどこに置いているのかがよく分からず、興味が持続できないこと。その上、例えば歴戦のクルー達がいる艦に新米艦長が初乗船とかすごくおいしいシチュエーションでも、特にそのクルー達と軋轢が起こるでもなく、何のイレギュラーも起こらず気付いたらレギュラー陣の関係性が不動のものになっており、スカしというかドラマ性を放棄しているように感じる瞬間すらあります。

 主人公の新米船長も、特に葛藤するわけでもなく、未経験のうちからかなり優秀だし、ジャンプでいう「友情・努力・勝利」の「努力」がすっぽり無い感じ。出てくる人、みんながみんな無条件で協力的だし。

 宇宙での戦闘シーンの次のシーンが地球での日常シーンだったりと、シーンのつながりというか、この作品の時間感覚もよく分からないし、1クール近く観ていてもシリーズとしての輪郭がさっぱり見えてこなかったのでした。向いてなかったと諦めます。

「ももクロ団」

 用意された小道具を使ってメンバーを笑わせろ、という企画。

 かつて存在した「ハロモニ」という番組でのこの手の企画は、大抵事故ってたので、企画趣旨を聞いたときはぞわっとしたものですが、始まってみればやっぱりちょっと事故ってたものの、まぁそれなりに面白い画面にはなっていたのですけども。

 ただこの前の回で、赤の百田さんが一発目にやった、地べたに置かれた馬の面に向かって無表情で「叩いてかぶってじゃんけんぽん」をやり、且つ勝利したテイで馬をぶっ叩いて大喜びというネタは、ちょっとシュール過ぎて怪奇を感じました。みんな笑ってたけど、オレはちょっと怖かったよ!

 天然っていつの時代も恐ろしい……。

「非公認戦隊アキバレンジャー」

 最近、某アニメを人から勧められてみたところ、もう秒単位平成ライダーやら過去のロボットアニメなんかのパロディが仕込まれていて、ちょっと執念すら感じるぐらいの内容だったんですけども、見終わった後に何ひとつ本筋が頭に残らなかった上に、ちょっと気持ち悪くなってました。

 ああ、これが自家中毒ってヤツか……と思った瞬間でした。

 その点、今回の「アキバレンジャー」はパロディが控えめになった(……というか、「アキバレンジャー」の場合はほぼ固有名詞を叫ぶだけのもの多いので、パロディとはちょっと違うのかも知れない)分、番組そのものが持つ「全ては妄想の産物である」という世界設定を逆手にとってのしっかりしたシナリオで、職人技が光っておりました。

 多分、こういう回はイレギュラーな回なんだろうけど、個人的にはこういう路線の方が心穏やかに観られるので、どんどんやって頂きたいなと思ってしまう次第です。まぁ、次回予告であの人の姿見たら、やっぱり血圧上がっちゃったりするわけですけども……。

「特命戦隊ゴーバスターズ」

 始まった当初こそ、画面全体から嫌というほど伝わる「挑戦してます!」感が凄くて、実際画面も凄かったのだけど、なんか最近は「……と言ってもやっぱり、戦隊はこうでなくっちゃ、みたいなとこ、ありません?」みたいなイヤな感じの目配せを感じて、今後にもの凄く不安を感じております。

 きっかけは何話か前の「設計図を盗まれる」話。最重要機密の入っているはずのデバイスフツーのデスクトップパソコン一台で、しかもそのデータをポータブルHDDで持ち運ぶという「ナメてんのか!」という腑抜け美術。特撮部分(特に発進シークエンスなんかサイコーだったのに……)が素晴らしかっただけに、その部分のショボさが浮き立って浮き立って正直笑えるレベルではなかったです。

 そんで今週も、巨大ロボが扇風機で飛ばされてキラーン、みたいなことやっていたのだけど、上記のようなことがあるせいでいつもならコメディ演出として見逃せる部分も「こんなんでよかんべ」イズムに感じられてしまって、なんかモヤッとするんですよね。ほら、最近ロケーションもだんだんいつもの場所増えて来たし……。

 一話で感じた高揚感が素晴らしかっただけに、ここ最近の目に見えての尻窄みぶりが少し気になります。まぁ、僕みたいなもんは言ってしまえばビョーキみたいなもんなので、普通に観てれば面白く仕上がってるのかも知れないけど……。

「ゴッドタン」

 「マジギライ1/5」の日村篇。

 やりすぎる安藤あいか、分析しすぎて言葉が温かくなってきてるあいなも面白かったけど、とにかく設楽が操る四番の破壊力に爆笑でした。特に「かかってこいよー!!」は夢に見た

 設楽が、例えば「バナナ炎」だとかラジオだけど「バナナムーン」とかで、独裁者として強権発動しているときは正直あんまりいい気分はしませんが、こういう風に企画的に利害が一致しており、且つ「人を操る」スキルが良い方向に発動してるシーンでは、もしかしたら無敵かもしれない。

 だから「バナナ炎」「バナナムーン」とかでしょっちゅうやってる「誰がビンタされるか」みたいなゲームも、もうちょっと上手く展開できるはずだと思うんだけどなぁ。今のところ、そのほとんどが「設楽様のお戯れ」状態で、なんか観ててくらーい気分になることが多いので。

「仮面ライダーフォーゼ」

 弦太郎で恋愛問題をやるならば、やっぱり撫子の件には少しぐらい触れて欲しいなぁと、「MOVIE大戦MEGA MAX」大好きっ子の僕は思う訳です。まぁ、そういうキャラでもないし、そもそも今回のシナリオが「恋愛問題」なのかどうかは微妙なところですが……。

 弦太郎のことが好きな女の子・高村、しかし弦太郎は度重なるアプローチに見向きもしない! それでも弦太郎を追い続けていると、恋愛には全く興味が無いと思われた弦太郎には、かつて想い人が居たことが判明。それこそが自分の最大の障壁と考えた高村はその想い人を捜索し始める。弦太郎はそんな高村を受け流していくが、しびれを切らしたライダー部の面々は高村に告げる! 「その子はもう、居ない」と!!

 ……うん……これ、フォーゼじゃないな。

「エウレカセブンAO」

 今期、唯一観ているアニメ。他にもノイタミナ枠とか評判良いので観たいのだけど、まだ去年(!)録ってまだ観られていない番組もあるので、我慢。

 「スーパーロボット大戦Z」シリーズが続編祭り状態なので、上手くシリーズが続けば「第3次スーパーロボット大戦Z」には「AO」が……という期待もあったので、今のところ観続けております。こういうとき、「結局、続編が一番安全パイ」という悪習の理由が分かりますね。もっと新しい者にも挑戦しなきゃダメですよ!(自戒)

 主人公の名前が「フカイ・アオ」で、その幼なじみが「アラタ・ナル」っていう名付けの時点でちょっと引いちゃうんですが、今週、そのフカイ・アオ君がニルヴァーシュの操縦が分からなくて発した、

「アニメみたいには行かないか」

という台詞にもっと引いた

 昔、爆笑問題・太田がラジオで「映画の中で『そんな映画みたいなことあるかよ』みたいな台詞が嫌」みたいな話をしてましたが、僕も同じ考えです。そのメタ構造、要る? っていう。いや、ある意味リアルなのかも知れないけど……それって例えば特撮で、「ここにチャックあるじゃん!」って劇中で指摘するのと同じことだと思うのだけど、どうでしょう。

 「交響詩エウレカセブン」は、節目節目のエピソードは素晴らしい回もあったのだけど、全体的には中だるみがたるみまくってて、且つどうでもいいことまで謎にしてどんどん引っ張った挙げ句、最終的には全部力技だったあまり褒められた出来のアニメではなかったと記憶していますが、今のところ世界設定や、エウレカニルヴァーシュの件を早々に明かしてくれて、その辺の心配は取り敢えず無さそうかな? と思っております。

 ただ、全体的にお話の重心が主人公に寄り過ぎてる感があって、主人公以外が全員賑やかしになりゃあしないかとちと別の心配。前作でのゲッコーステイト的メンバーに、あのなんとかかんとかというチーム(横文字覚え辛いよっ!)の人たちはなれるのでしょうか。

 あと、どうでもいいけど、劇中さかんに「島」「島」って言ってるけど、この「島」っていうのは「沖縄」とイコールなの? ってことはあの島が沖縄のすべて? んなわけないよね?