「人志松本のすべらない話 ザ・ゴールデン」

 「ゴールデン」と聞いた時は、「えぇぇぇ……大丈夫かよ……」と思ったけれど、蓋を開けてみればここ 2 、3 作の中では一番の面白さでした。キム兄の「そこやぞキクチ」はほぼ名言。

 前から書いてますが、僕は初回からこの番組の「妙な空気」がどうにも苦手でして(話をした後、サイコロ振るまでの気持ち悪い沈黙とか)、特にそれが顕著だった初回を「結局、初回が一番面白かった」というと誉める人にどうしても同調できない様な人間だったのですが、今回のキム兄の「キクチ」話は、そこら辺をブチ破って叩き壊して知らん顔という体裁で通り抜けていて、もう痛快でありました。どんどん長引いて段々寄席みたいになっていくキム兄の話に、芸人たちが「何やねんその話!!」と総勢でツッコむ光景は、まさに僕の理想型。あぁ可笑しかった。

 一応、「折角満を持して登場した連中(大竹、宮追など)が 1 、2 回で終了」「東野の下ネタがカット(スタッフが「なんとかします」と言ったのにカットということは、相当酷かったんだろうな……)」等など、不満はあるけれど、それはこの番組上仕方が無い部分なので、その辺微妙。カットされたなら「 DVD で!」とか言えるけど、サイコロで当たらなかったらどうしようもないしなぁ……この辺のムズがゆさも魅力と言えるのか?

 賛否両論……というか「否」しか見かけない大量のゲストに関しては、三千歩ほど譲って「まぁ、どうしてもゴールデン企画としての体裁が欲しかったんだろうな……」と思うけれど、だったら前やってた「芸人以外のすべらない話」披露の方がよっぽど趣旨に合ってると思うけどなぁ。小倉優子は、かつて自分がそこに出ていたことを少しも触れなかったけど。ゲストの中に、個人的に好きな人がいっぱい入ってたので、非常に複雑な気持ちです。なんでも「大好きですー」と言えば通ると思ってる矢口さんみたいな人が多すぎるよ!(その矢口さんも出てたから余計げんなり)