「堂本剛の夜明けまでしんどい」

 自分、何でこんな番組最後まで観てしまったんだろう……と何故か落ち込む 4 時間生放送でした。

 元々この番組は、ちゃんとした番組にしようという気が無いというか、ユルユルでも別に誰も気に留めませんよーみたいな番組なのですけど、この特番は生放送にも関わらず、通常放送に輪を掛けてユルユル。ユリュユリュです(?)。

 一応、小池栄子若槻千夏アンガールズキングコング、後から南海キャンディーズレイザーラモンHG中川家と出演者は多いのですが、誰一人として盛り上げる気無し。というか、キングコング・西野曰くスタジオの空気が盛り上がるなという空気らしいです。その証拠に、登場していつものテンションで喋った南海キャンディーズ・山里に、全員が「それだと損する」と忠告する場面が。どんな番組だ。

 最初こそ、「年末年始のスケジュールトーク」みたいなのがあったものの、途中からは普通のカラオケし出すわ、ようやくコーナーかと思いきやカルタだったり、ラーメン屋に出前にHGを行かせたと思ったらHGとなかやまきんに君とゆうたろうの放送できるレベルギリギリのミニコントだったりと、しょーもない場面の連続。

 折角だからネタをやって貰おう、とすれば南海キャンディーズがネタをやってる最中にメイン(堂本剛)が雑談に夢中になってネタどころじゃなくなり、その後山里がキングコングに「お願いだからスベってくれ」とお願いするという訳の分からない状況に。この空気にマッチしてそれなりにウケたアンガールズに対しては「スベってくれと思ってた」と、山里は損ばかり。小池曰く「そんな山ちゃん見たくなかった」。

 「ヨガをやろう」ということで、ようやく番組らしくなるかと思ったら全員雑談ばかりで、まるでヨガ授業にならず、高校の体育の授業風景の様相。

 で、メインっぽく始まったコーナーが有名人の肖像画に落書きするだけと、もう観てるこちらがおかしいのかしら? と不安になるっつの。

 一応、番組的に「番組中に仕掛けられたドッキリに、剛君が 10 回びっくりしたら出演者・スタッフに焼き肉おごり」という番組通しての企画があったのですけど、それも電流とか色々あった割に、全部ふわっとした感じで終わり、もうどうしたら良いのでしょうか。

 終始そんな感じだったので、2 時間過ぎた辺りから「何で僕はこれ観てるんだろう……?」とか「テレビって何だろう……?」とか「バラエティって何だろう……?」と自問自答したくなりました。凄いなぁ、テレ朝。勇気あるなぁ、テレ朝。

 この番組で良いところがあったとすれば、バラエティなのにバラエティ的な要素がほぼ皆無だったが故に、小池栄子やら若槻千夏やらのいつものがっつき精神が成りを潜めて、普通の女の子のようになってたところでしょうか。それが良いことなのかどうなのか知りませんが。

 特に若槻は、最後の南海キャンディーズ・山崎との料理対決のために買い物に出掛けた先で普通にはしゃいでたり、帰ってきてエビチリを手際良く作ったり(その隣で豆乳に刺身やらエビやらをぶちこみまくるだけの山崎)と、いつものバラエティではまず観られない姿があり、個人的に初めて若槻をかわいいと思いました。

 勿論、がっつき精神が無くなってたのはこの二人だけではなく、他の芸人も同様で(HGでさえも!)最初こそ「こんなんあかんぞ」と正気だった中川家・礼二もいつの間にかその空気に染まり、ボケるわけでもなく思い付いたことを言い合って出演者同士でじゃれ合うようなそんな光景が延々と続く結果に。自宅かそこは

 そんなわけで、なんとなく人ん家の新年会を覗いたような、微妙な気分で正月休みが明けるのでした。まぁ、正月にひとつくらい、こういう番組があってもバチ当たらないよね……。