「うたばん」


 安田大サーカスに負けた準レギュラーまでもう一息だった芸人達が、カントリー娘に紺野と藤本からメンバーを借りて準レギュラーを狙う企画。最初に、27時間テレビのとき「とんねるずのネタを見て、やっぱり凄いと思った」という中居くんが良い。それに乗って、逆に腰を痛める石橋。

 一組目はキングコング。ヒーローインタビューネタをやった後、石橋が「いいともで中居くんと上手くカラんでなかった」等々ダメ出しをし、「じゃあ」と言って何故か客席からひとりのお客さんを入れようとします。「関係ないでしょ!」と当然のようにツッコむキングコング。しかし、石橋は相当気に入ったらしく、紺野さんを入れて「キングコンノにする」と決めた後も、その「なつき」と名乗るお客さんを入れて、「キングコンノなつき」「なつきとキングコンノ」を組ませようとします。そして、何故かそこにカブせて「キングコングあればなつき」とか言い出す紺野さんに、中居くん「もういいんだよ」と半ば本気でフリップではたいてツッコミ。光栄に思いなさい。

 キングコンノをネタ合わせさせている間に、なつきさんはとんねるずのファンということが判明。しかも木梨ファン。「何で見に来たんだろう」と不思議がる石橋。そんなこんなでキングコンノのネタが始まりますが、掴みの「イェイイェイ」が揃っただけであとは大方の予想通りグダグダに。何故なら紺野さんだけテンポが 100 BPMぐらい遅いから。返答が「ほぉ…」だけだから。ヤンタンレギュラーだったら間違いなく説教です。最後、なんとか紺野さんに仕込んだ「蹄も素晴らしいですねぇ」の天丼がなんとか引っかかりますが、仕込んだのにちゃんとツッコめない西野。梶原にダメ出しされました。

 そこで急遽、梶原と紺野さんでコンビでやらせてみると、梶原の「夏と言えば?」と言うフリに「かき氷」と答えて消滅。梶原、「うたばんもう嫌や!」と叫ぶのでした。その後の、幕の後ろで壮絶に凹むキングコングの姿は、ちょっと笑えない。再びかり出されて西野、「何?この追い込み番組……」。

<拾いモノ画像>
拾いモノ
イェイイェイ

 二発目は、劇団ひとり。ミラクル葉山ネタをやった後、石橋から「川島(河島?)君はいいね」と誉められます。劇団ひとりからの「ボケ倒したい」という要望を受け、最初にキングコングを石橋は提案しますが、劇団ひとりから「あいつら使えない」ということで却下。石橋も「今落ち込んでると思いますから……」と。実際、幕裏ではまだ壮絶に凹んでるキングコングの姿が。

 というわけで、劇団ひとりには紺野さんと藤本さんが加入。ネタ合わせの間に、再びキングコングを出してみると、衣装着替え中。そのズボン脱ぎかけの状態を見て、里田まいさんが「中途半端!」と何故か一喝。そのやる気がヤンタンでも出てれば……。その言葉にキレる西野ですが(劇団ひとり「始まる前に空気悪くするのやめてもらえませんか」)、引っ込み際では「タイミングを見計らってひとつよろしくお願いします」と中居くんにお願いするのでした。

 キングコングをしまった後、劇団ひとり紺野あさ美さんと藤本美貴さんを加えた「劇団さんにん」がネタ披露。わざわざラメのジャケット着させて、ハリセンまで持たせたのに、川島の自己紹介で「ブラッド・ピッドで御座いま〜す」というベタすぎるボケに一切反応しない二人(と、観客のカントリー娘の人たち)。川島がアピールし続けて(どんだけ恥ずかしいか…)、なんとかやっと二人に叩かせて、思わず「ありがとう」と言ってしまう川島です。その後は、ボケもしないのに流れ関係無しで、何故か二人に無言で川島は叩かれ続け、最後は「お前ら好き勝手やりすぎだろう」とちょっぴりキレる川島。

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拾いモノ
テンパる川島

 中居くんから「(二人は)すっごい早くツッコミしてるから、もっと早くボケなきゃ」というアドバイスを貰い、早速川島、瞬速ボケを披露。その内容は「丸!」「三角!」「四角!」という、曰く「図形表しただけ」のボケ(?)に二人は容赦なく叩きまくり(何故か途中から横殴りに)、「ボケが思い浮かばない」と劇団ひとりも凹んで帰るのでした。モーニング娘さんは芸人凹ます天才ですね。芸人にとって究極にタチの悪い素人。

 三組目はカンニング。なつき弄りとスナック開くネタを披露した後、中居くんに「ネタしないんですか?」という問いに対し、

「今の台本 7 ページ半!」

と竹山。完璧な台本らしいです。カントリーさんには「終わり?はやっ」とかボソッと言われておりましたが。そんなカンニングには、石橋から藤本さん、里田さん、あさみさんが加入。「大所帯じゃないですか!」とたじろぐ竹山。ネタ合わせをして

 ユニット名は「カンニング 5(ファイブ)」。助っ人三人は何故か竹山風メガネを着用。出てきていきなり自己紹介で噛み倒す(特にあさみさん。あんたヤンタンで(略))助っ人に、「噛むな!」とまずキレる竹山。更に「仕込んだ台詞を言え」と合図する竹山に「もうネタ始まってる?」と言い出す里田さん(じゃあさっきの自己紹介は何だ)に「キングコングと出たかったって言わんか!」とキレる竹山、半ば本気です。それにも「ツバが凄いですね」と言い出す里田さんに、「三時間したらカブれてくるからな!」と割と久々なフレーズで対抗。

 まだまだ竹山は忙しなく、睨んでる藤本さんに「睨むな!」と一喝。ついでに「睨むな!美貴ちゃん」と言ってみると、藤本さんから「初対面なんで、美貴ちゃんとか止めてもらっていいですか」と逆襲。普通に凹む竹山。竹山のマジ凹みが、いちアイドルによってもたらされた瞬間であります。

 その凹みを利用して、いつもの「テレビを使って勝手なことを言います」で「藤本美貴大好きです!」と言い出す竹山。もンの凄い嫌そうな顔で聞く藤本さん。「結婚して下さい!」には「いや、無理です」。そこに何故か里田さんが「じゃあ、お友達からなら」とフォローを入れ、竹山さんから「うっさいわ!ばか!」と有り難いお言葉を頂くのでした。里田さん、何故あなたはヤンタンで(略)。この一連の流れが、全て仕込みだったら凄いな。竹山の「申し訳ありませんでした!」でネタ終了、例によってどん底に凹み、「うたばん、いつもこうですわ……」と消え入りそうな声で呟く竹山であります。

 最後は、石橋から準レギュラーを発表。その座を射止めたのは………なつきさんでした。理由は、「TBSに憲武を見に来たって言ったから」。オフ気味に「憲武さん出てないからね」ってツッコむ竹山がツボ。梶原の「今テレビ付けた人、誰やねん!って思いますよ」と当然の疑問を提示し、本日一番の笑いを取って、NEWSとパク・ヨンハのパートに移るのでした。

 この企画面白いなー。「ハロー!モーニング。」はこの企画パクれば良いんだよ。もうちょっとネタ仕込ませてさ。ほら、異色コラボレーションの時代だし。ただ、主役は完全に芸人になっちゃいますが。一週ぐらいはファンの方々に我慢して頂いて…などと思ったりしたのでした。取り敢えず、アイドルに凹まされる芸人達の図、が面白かったです。カントリー娘さんも紺野さんも藤本さんもヤンタンレギュラーじゃなくて良かったですね。さんま師匠からの怒濤のダメ出し必至ですから。観てないのに。

 放送されてない組み合わせもあるっぽいので、その内そっちも見せて下さい。カントリーのみうなさんにダメ出しされてた梶原のネタは何だったんだろう。

 しかし、TBSで一番芸人転がしてるのが「うたばん」って、一体何の皮肉だろうか。