「松紳」


 「親友は居ますか?」というハガキをきっかけとした、「島田紳助による明石家さんま大絶賛」の回でした。後輩じゃなくて、同期からこういう話が聞けるのは本当に嬉しい。ビデオ録れば良かった……ホント、こういうのはよく逃すよなぁ、志村・浜田の対談とか。

 紳助は、さんま師匠とは仲が深すぎて、飯食いに行くとか廊下ですれ違って挨拶するのも恥ずかしいらしい。

 紳助が言うには「アイツは強い」。孤独だけど、孤独に耐えられるぐらい強い。そして、一人で突き進める。自分は、日本。アメリカにヘコヘコするような人間。だから、自分がアイツに励まされることはあっても、アイツを励ますのは有り得ないんだそうです。だからこそ、さんま師匠が落ち目になってどーしよーもなくなったのを見届けることが、自分の芸能界の引退のときだと思っているという。いいねぇ、らしすぎる。松本も「浜田と似てると思う」と言って、自分も浜田に対して同じ事思ってると。

 出会ったばかりの頃の話も面白かったです。まず、第一印象が「絶対覚醒剤やってると思った」というのが良いなぁ。理由は 24 時間元気だから。でも、師匠から「さんま」という芸名(実家がさんまの開き作ってたから)を貰った、と聞いたときは「こいつ終わった」とほくそ笑んだというのもいいなぁ。「でも、終わりやがらへんねん」

 で、さんま師匠が貧乏時代に住んでた甲子園の家の話もしていて、これは本人がショージさんとかでよく話していましたが、床が砂で、電球が無くて、明かりがスクランブルしかしないテレビだけ、ドアにはナンバー式の錠がかかっているけど、ドアに大きく番号が書いてあるので殆ど意味がない。で、そこ開けて紳助が置き手紙をしていくと、帰ってきたさんま師匠が紳助が潜んでいるものと思ってずっと「おい!おい!隠れてるのわかってるぞ!」と呟き続けたというのが、今もやってるだけに面白すぎました。更に、今度はさんま師匠が置き手紙して、紳助が同じ事をした、というのも面白い。

 互いに最後に食事した夜の話、というのも披露。お好み焼き屋で紳助、オール巨人、そしてさんま師匠の三人で食事に行ったとき、さんま師匠のお好み焼きだけが形が歪んでいて、それに対して巨人がくどくどくどくど「このお好み焼きの形が、お前のだらしなさを表してる」と説教してさんま師匠がキレて、「もう二度とお前とお好み食うか!」と帰ったらしい。巨人おもしれー。

 巨人のエピソードはまだあって、紳助と風呂に入ったとき、風呂桶に入った紳助を無理矢理出して、「まだ洗い切れてない!」とキレたらしい。そこでやっぱり紳助は「もうお前とは風呂入らん!」とキレたと言う。それは今もまだ継続していて、最近もそのお陰で巨人の風呂の誘いを断ったらしい。巨人おもしれー。

 さんま師匠に「さんまのまんま」に出せ、と言ったら、「お前は出んでいい」と言われた、と言う話も良いなぁ。紳助は「どんな断り方やねん」と行言っていたけど、それはそれでとても良い関係だと思います。互いに「腹黒い」と言い合ってるとことかね。

 でも、何だかんだ言って、同期に優秀な人が居てくれて感謝しているらしい。曰く、「どんなボールを投げても、ファインプレーになるスター」。良いねぇ。松本に「浜田に感謝してるやろ?」と訊くも、断固として「感謝してない」と言う松本。半分は照れ隠しなんだろうけど、半分は本心だろうな。それもまた松本らしい。

 とにかく、松本は浜田に、紳助はさんま師匠に共通で思ってることは、互いに相手のピンの番組を観ると「ハッ!」と鼻で笑える、ということ。それが無くなったら終わりらしい。ホント良い関係ですね。

 ただ、紳助が言った「今、俺ら(松紳)が仲良いのみて、あいつら(さんま・浜田)も何か企んでるらしいで」の真偽は分かりませんが、取り敢えず有り得ないでしょうね。多分、さんま師匠と浜田は、さんま師匠と松本人志以上に合わないだろうから。強い人間同士は合わないよ。さんま師匠と松本はセンス的なもので合わないけど、さんま師匠と浜田だったら多分、人の根本から合わないような気がします。