(新)「のだめカンタービレ」

 原作全巻持っているし、更に最近出た最新刊も限定版の方買う程度にはファンなので視聴。

 このドラマの PR CM みたいなのが、「漫画の雰囲気を残す → 漫画をそのまま使う」という気の遠くなるような安易な方法で作られていたお陰で(上野樹里の顔に漫画の絵が被さる、という)、絶大なる不安を抱きながら視聴したわけですが、開始 15 分ぐらい経つ頃にはその不安もどこ吹く風。これは良い裏切りじゃ〜。

 冒頭のモノローグこそ鬱陶しかったけれど、全体の演出のテンポはとても良かったし(特に千秋がのだめの部屋を掃除するとこや、料理するとこなんか)、配役も概ねハマっていたし(ヴィエラ先生のあまりの別人っぷりと、カツラのドイツ人は流石にどうかと思うけど)、話も原作に忠実で千秋の葛藤に始まりのだめとの連弾までしっかりした構成だったし、ギャグシーンでのスローと CG もまぁ許容範囲。っていうか、 CG は「真澄がぐりぐりした壁から落ちる砂」とか呆れるほど細かい使い方されてて、執念すら感じました。

 特にのだめ役の上野樹里はポイント高かったです。あんな現実に居たら普通に撲殺レベルのキャラをあれだけやり切る素晴らしさは勿論良いんだけど、個人的には「弾き姿」の完コピっぷり(相手は漫画だけど)には高評価をあげたい(偉そう)。千秋役の玉木宏も、若手俳優にありがちな「ツッコミの間の悪さ」もそれほど感じさせず好演してて好感。

 まぁ、ここまで原作に忠実ならそもそもドラマである必要あるのかという疑問はありますが、取り敢えず余裕で継続視聴決定。あんなシーンやこんなシーンがどう再現されるのか、わくわくしながら待ちます。