「マイ★ボス マイ★ヒーロー」

 再びプリンが中心に来たため、なんとなく 1 話を「成長した榊」が再現しているような印象の回。あのときの榊は、桜なんとか一人の力を借りていたけれど、今は梅村さんや星野くんらの力も借り、更に他のクラスメートの応援さえ受けてプリンを獲得する、という。そう考えると、あの馬鹿馬鹿しい限りのプリン争奪戦も、うっすら感動できそうなのが不思議。

 全体の演出もいつにも増して過剰で、包丁で振り回したらそこには切り刻まれた野菜があったり、「仮装大賞」風得点盤が宇宙を駆け巡ったり、プリンで宙を舞ったりとなかなかのはっちゃけ振り。最後のプリン争奪戦は、少々しつこくて最後の方は「まだやんのかよ!?」って感じでしたが、それ以外は今週もゲラゲラ笑わせて頂きました。

 でも、一番笑ったのは当然「アニキンダー」(だっけ?)のくだりね。あのコスチュームもそうだけど、主題歌歌ってるのが恐ろしく聞き覚えがある声だったり、アクションにいちいちキメがあったり、妙にツボを押さえてる感じがまた溜まらんかったです。そこまでキメたのに、「ありがとう中の人〜!」と言われる妙な現実感もまたツボ。そこはちゃんと呼んでやれよ!

 話の方も、梅村さんからのデート申し込み(嬉しがって歩き方がぎこちなくなる新垣結衣ナイス)やら、何やら不穏な動きを見せる本郷猛こと弟、などなど面白い動きが色々あって今後の楽しみに欠きません。

 ただ、二つ分からないことがあって、ひとつは桜なんとか。結局彼の立ち位置ってどういうもんなの? 梅村さんに気があるような素振りを見せつつ榊を応援している一方、榊にメールアドレス訊くのにものすげー緊張してたり(その後のあっさり訊くお友達と梅村さんのぎこちなさには笑ったけども)、いまいち分からん。何? もしかしてそっちの人

 舎弟みたいに分かり易いのなら別にゲラゲラ笑えますけど、桜なんとかのそういう挙動って妙に生々しくて気持ち悪いんですけど……(失礼)。

 もうひとつは、今回榊が「青春を楽しもう」と決意するまでの流れは非常に丁寧に描かれていてよく分かったのですけど、そこから「クラス全員で楽しもう」とスライドする辺りは正直分かり辛かったこと。故にそれまでの榊と、クラスで演説かます榊との間に何か不自然なものを感じてしまって、あそこだけ素直に観られなかったのが残念でございました。