(新)「神はサイコロを振らない」

 ラーメンズ・片桐目当てに観たけれど、片桐の総出演時間 2 秒(当然台詞無し)。だったらもっと「落下女」出ろよ!(論点がズレてます)

 でも、そんなことは途中どうでもよくなるぐらい、ドラマ自体面白かったので良かった。今クール観た第 1 話では一番面白かった。ドラマレビューサイトで軒並み事前期待度が高かっただけある。地味ながらも丁寧に、心情描写だけに絞りに絞っての作劇。この軸のブレなさにまず好感を持った。設定から言うと、いくらでもブレそうなのに、「私たちが描くのはここです!」という宣言がしっかりと成されていたように感じた次第。

 バランスも凄く良くて、変にウェットにならないようにコメディチックな台詞を入れてくるし、コメディチックにならないように切ないシーンをチョロチョロっと入れてくるしで、どちらにも振れすぎないように苦心されてて、別の意味で感動した。例えば、最後のともさかりえ小林聡美さんを説教するとこなんか、いくらでも感動シーンに出来るだろうに、あくまで軽さを感じさせつつ、小林さんがあっさり帰ってしまう辺りとか、ね。

 飛行機の帰還にしても、いくらでも派手にできるだろうに(予算の関係もあり?)CGは消え行く瞬間だけに抑えて、帰還は待つ側だけを描いて、描きたいもののがハッキリしてることが伺える。描かれてるものに感動できるかどうかはともかく、そのハッキリとした姿勢は素晴らしいと思った。

 地味な話の割に(設定はタイムスリップで派手だけど)、登場人物がかなり多いのでその辺の交通整理が今後の心配か。まさか、安易な「 1 話 1 組解決」なんて手段は取らないとは思うし。楽しみでもあり、不安でもあり。

 あと「後々過去へ戻ってしまう」という設定はいいのだけど、そうすると重大タイムパラドックスが……ってそんな話じゃないか。取り敢えず継続視聴決定。