「神はサイコロを振らない」

 果たして、10 年前の人間が現代のパソコンを使えるもんだろうか……とか、遺族会会長は何故最初っからあんなに確信してるんだ、とかがちょっと気になった以外は、今週も面白かった。特に、山本太郎小林聡美さんの顔を見せて貰うシーンなんか、凄く微笑ましいシーンなんだけど、何だかグッと来てしまった。このシーンのさー、山本の顔がすげー良いんだ、これが。

 印象的だったのは武田真治。なんかすげー弾けてたなー。単純に演じてて楽しそう。こいつが居るお陰で小林さんと山本の関係が変に深刻に見えないようになっているし。本当にこのドラマは、針が振れすぎないようにすごーく気を遣ってバランスを取っているところに好感が持てる。いくらでもドラマチックにする要素はいっぱいあるのに、敢えて淡々とした調子にしつつ、丁寧に描いてるから、観てて凄く入り込んでしまうのかも。

 小林さんが決意を語るシーンにしたって、もっと啖呵切る的なことしたっていいのに、なんかふわ〜っと始まってふわ〜っと終わった。普通なら、「えぇぇぇぇ!? それだけで!??」ってなるんだけど、観てるこっちも「うんうん」と微笑みながら頷けるのがこのドラマの強みだと思う。この調子で、かなりの数ある乗客達の人間ドラマと、「残り 9 日間」という設定をどうオトすのか、期待半分不安半分。わくわく。

 で、今週は一切出番が無かったラーメンズ・片桐。来週はようやく台詞がありそう。中心人物になる可能性は限りなくゼロだけど……。