「牙狼〈GARO〉」

 おお、今週は一対多数のアクションだぜ。ただ、打撃の度に妙な画面エフェクトが入るから、見難いったらありゃしない。いちいちそれで流れが寸断するからあんまり「一連」に見えなくてスピード感に欠けるし、「こっち来たら、こっち来て、こうしてこう」みたいな段取りが見えてあんまり好きじゃないんだよなー。

 そして、今週の必殺技もなぁ。たっぷり間を取ってるつもりなんだろうけど、画に動きは無いわアングルに工夫無いわで、ただ単に間延びしているだけ。ヒロインの表情の挿入の仕方もえらい下手で(挿入の仕方が、というより挿入された映像が)、折角の燃える展開に燃える台詞だったのに、興を削がれた感が残念。まぁ、この辺は好みの問題なのでしょうがないと言えばしょうがないんですけど。僕には東映(というかJAE?)のアクションが合っているようです。

 そういうアクション面の不満を埋め合わせるように、今週もストーリーは面白い。設定自体は、「結界で鎧を召喚できない」とか、「結界を通れるのは血を浴びた者だけ」とか、特に目新しさは無いのだけど、目新しさが無いなりに、丁寧に見せてくれるのが有り難い。白コートの過去も上手い具合に小出しにしてくるしね。その辺、丸投げするばっかりの「エウレカ」を見続けてる故により強く感じる。

 特に、個人的に「良いなぁ」と思ったのは「何の力もないヒロインが、ヒーローのために奔走」という展開ね。元々、こういう展開は好きな方なのもあるけれど、嫌々ながらも屋根にあがるヒロインの下では、必死で生身で闘うヒーロー。今正にピンチ! というとこで剥がれる札! 解ける結界! この過程が、そんなに深刻にならずに、ちょくちょくヒロインのキックだとかで軽くしつつ描いてくれたのが良かったな。それだけに、その後のアクションの不振が残念でならないのだけど。

 まぁ、「食中毒で何でそんな山奥(っぽい)の病院に?」とか、「友達を病院に置いていくなよ」とか、細々と言いたくなるようなことはありますけどね。特に、見知らぬ子供にいきなり「強くなれ」って言ったって、戸惑われるばかりだと思いますが。どうせなら、この子供を病院に行かせちゃって、白コートが「守るべき存在」の象徴として動かせば活きたんじゃないかなーという気も少々。それだと話が複雑になっちゃうか。

 あと、白コートが子供の頃も白コートだったのにはちょっと笑いました。オシャレさんなのね……。それにしても、いつになったら京本政樹は話に絡むのだろう……。