「仮面ライダードライブ」(終)

そりゃ確かに、ハートを始めとしたロイミュードたちの最期には胸は熱くなったし、ドラマとしても盛り上がったとは思います。

けども、その中心にいるべき主人公・泊進之介の特異性というか「彼だからこそ」の部分が、結局最終回まで説得力を持って描かれることはありませんでした。主人公の「魅力」を、周りの登場人物たちが「解説」してくれるのではなく、主人公の行動だけで観ている側に訴えかけるようなシーンが欲しかったです。

それはドラマ全体にも言えて、序盤〜中盤にかけての「刑事ドラマ(もどき)」が、イマイチ盛り上がりに欠けていたのは、どんな事件が起きても全て「泊の勘の良さ」(という名のご都合主義)で全てが解決してしまうから。ひどいときは視聴者に明らかにしていないことをヒントにしていたり、杜撰極まりなかったと、僕は思います。

キャラクター売りで最後はうまくまとめたと思いますけど、そういう「終わり良ければ全て良し」を言い訳にしないで、いい加減しっかりとドラマを作った「仮面ライダーを観たいと改めて思ったシリーズでした。まぁ、そういうニーズは相手にしていないのかも知れないけど。