「劇場版 侍戦隊シンケンジャー 天下分け目の戦」

 3D 上映もちょっと興味あったんですけど、近所でやってないし、大人しく通常版を鑑賞。

 で、どうでもいいんですけど、「天下分け目の戦」ってサブタイトル、何となく座りが悪い気が。「天下分け目の大戦」とか「天下分け目の決戦」とかだったらともかく……「天下分け目」っていうスケールと「戦」っていうシンプルさがマッチしてないんですな。ホントにどうでもいいんですが。

 個人的には、こちらの方を長尺で観たかったです。それこそ昭和の戦国映画の勢いで。

 脂目マンプクの復活から、クサレ外道衆の勢力が、シンケンジャーとの小競り合いから段々と規模が大きくなっていき、最終的には領地(?)を次々奪われていき、その勢力は外道衆ですら押さえられぬほどに膨れあがり、極限まで追い詰められるシンケンジャー、彼らに残された最後の希望は……。

 っていうのを 1 時間ちょいで構成されたら、それはそれは面白い作品になるような気がしないでもないんですが、現実はオープニングが「極限まで〜」からで、あとは一気に新武器までなだれ込んでしまう超スピーディー展開。それはそれで単純に勢いあって面白かったんですけど(擬音で表現するとドーンとやられてバーンと新武器で逆転してドッカーンで解決! みたいな)、そういう可能性もあったんでは……と思わせる点が、作品とは別のところで惜しかったな。

 「乗馬で突貫しながらの名乗り」やら「大型武器同士の殺陣」やら「ワイヤー使いまくりの合戦」など、キメるべきところが全部無茶苦茶カッコ良かったので、作品自体には(近年では珍しく)特に文句は無いです。