「アメトーーク!」

 雨上がり決死隊結成 20 周年を記念して、さんま師匠が登場。

 この情報が出たときに誰もが予想した通り 9 割さんま師匠によるさんま師匠の話で、結局どこが 20 周年記念だったんだ? という感もなきにしもあらず(二週に跨ぐわけでなし、特別イベントがあるわけでなし、ある種スペシャル感ゼロ)、でしたが、さんま師匠シンパとしては大変面白く観ました。

 ま、「ちゃんと振り返ってやれよ!」と言いたくなる気持ちも分かりますが。

 そもそも、20 周年つったってその内さんま師匠が関わってるのは 10 年のほんの一側面でしかないわけで、本気で振り返ろうとしたらそれこそナインティナインやらバッファロー吾郎とか「天素」のメンバー呼んで「あの頃は〜」ってするのが一番。正解。でも、それって既に既視感たっぷりじゃね? ってことで、この選択は間違ってないのです。間違ってないってことにしとこうよ!(←シンパ的理屈)

 エピソード的には特に目新しい話はなかったけれど、箱入りでの登場、宮迫の「『俺』で始めるの辞めてもらえます?」の言葉が象徴する通りあらゆる言葉尻を捉えて「そやろ!」という人の番組とは思えないアグレッシブぶり、開始 10 分足らずで既に前髪が汗でびっちょり、そして極めつけは自分の話が済んだ瞬間の

ごめんなさい

自覚あったんだ! という衝撃の謝罪、と見所沢山で御座いました。あと、細かいけれど「『アメトーーク』的テロップで演出されるさんま師匠」というのもちょっと新鮮でした。ちょくちょくテロップの出し方に悪意があったよね。

 ただ、最後の「箱に入って退場」は、いつもの「アメトーーク」の文脈だったら分かり易い繰り返しネタだったんですけど(「ガンダム芸人」でガンプラ作ったまま退場とか、そんな類の)、さんま師匠のお陰でネタが完全に死んでて、そこだけ完璧に浮いてたのが惜しかった。もしかして、局内で姿を見せちゃいけない決まりとかあったの?

 で、アシスタントやった前田アナ。僕は昔からこの人には、あらゆる所作に努力の跡を感じないというか技術的研鑽をする気が全く無い、つまりは周りの環境が自分のことを全肯定する前提で生きている感じがしてとてもとても好きにはなれないのですが、今回に限ってはさんま師匠に対して微塵の尊重も尊敬も持っていないお陰で、良い感じにさんま師匠のリズムを狂わせていてちょっと面白かったです。

 特にわざわざ番組側が「(この年のさんま師匠のトピックは)特になし」として、ある種のネタ振りだった部分を、

何かありますか?

雑極まりない問いで台無しにした挙げ句、「探せばあるわ!」とひとしきり騒いださんま師匠に

他に何かありますか?

答えてないのに二度聞き。要するに「あるならとっとと喋って貰えますか?」ってことですよこれ。凄い上から目線だ! 相手を全く尊敬していないからこそ出る言葉ってあるんですね、と思いつつ、前田アナにはそろそろ地味な不幸が襲えばいいと思います。