「仮面ライダー電王」

 4 イマジンによるオープニングは、絵面で観たら良いだろうけど、音だけ聴くとあまりの若々しさの無さにビックリするよね……イマジンがおっさんというより、AAA が若々しすぎるんだけども。

 ゼロノスのパワーアップは一体どういう経緯でなるのか不安だったけれど、「ゼロノスとしての“桜井侑斗”の記憶」を利用して「自らの存在を蝕みながら戦う」決意を、「アーマーがどんどん錆びていく」ことで表現するという、なかなか素敵な経緯で「電王」で久々に感動。少なくとも、何故か変身できたクライマックスや何となく変身したライナーフォームよりも万倍カッコイイ。「勢いで変身」という投げやりにも程があるデネブの設定も許せるぐらいに。

 まぁ、「ゼロライナーは過去の影響をセーブする力がある」という、その理由自体がよく分からないとか(じゃあもっと出来たことあるだろう、的な)、「イマジンは桜井侑斗を狙ってた」というなら最初っからこうしろよとか、相変わらず詰めが甘いというか、何かしっくり来ない部分は色々あるにはあるけれど、そんなの気にならないぐらいピンチの良太郎の背後にザ・ベストタイミングで現れ、ゆ〜っくりカメラのアップを喰らう侑斗のカッコ良さは尋常ではなかった。

 ゼロノスの圧倒的なヒーローっぷりに完全に割を食った感のある電王チームも、久々登場のクライマックスフォームでビジュアル的には何とか面目を保ってくれたのは有り難い。最悪だと思ってたクライマックスフォームのデザインも、更に上を行く最悪デザインのライナーフォームを観た後だと、「これはこれで派手でアリかもな……」と思えてくるのが怖いですね。まぁ、クライマックスフォームの一番の魅力は、「 4 イマジンが入れ替わり立ち替わりで掛け合い & アクション」という“動”の部分だから、イマジンの居ないライナーはどうしても見劣りするんだけども。

 今回で、カイ(イマジン)の目的は一応明かされたことになるのかしら? 要するに「自分たちの時間(つまりパラレルワールド)に良太郎の時間を繋げるため」ってことでいいのかな。何故、それを特異点ですらない桜井侑斗という一介の天文学者が邪魔できるのか、というのが今後の鍵なんでしょうかね。しかし、その設定で考えれば考えるほど穴だらけな気がしないでもないな……。