「ライオン丸G」

 相変わらず、ひとつひとつの作劇の仕方や、いちいち間に挟まないと気が済まないように見える悪ふざけの数々には好感を持ちきれないですが、「ライオン丸が変態どもをなぎ倒す」シーンのアクションは想像以上に気合が入っていて感心。

 というか、同じ系統の「牙狼」では散々使っていたワイヤーアクションは殆ど使わず、凝ったカメラアクションや CG も抑えめで、ちゃんとした「立ち回り」を付けた、ドラマ部分とは対照的にしっかり「チャンバラ」だったのは嬉しい裏切りでありました。あそこのスピード感だけなら、「リュウケンドー」なんか足下にも及ばないと思います。

 こういうのタチ悪いんだよなー。ドラマ部分には全く引っかかりが無いのに、アクションや変身シーン、更にオープニング映像 & 主題歌など、押さえるべきところはしっかり押さえてるからなんか軽くリタイアができない。

 上記のアクションにしたって、ライオン丸にまで変身してる相手がユニフォーム姿の変態という画の弱さには全くついていけないのに、アクションの頑強さになんか騙されちゃうし。あれ? もしかして術中?

 まぁ、話の方の勝負はこれからかな。これから、「獅子丸がヒーローとして目覚めていく」という方針を取るか、それとも「シャンゼリオン」のように最後までダメなまんまで通すか。前者だったらリメイクした意味も多少は見えてくるだろうけど、後者だったら……どうすんだろ。取り敢えず、早いとこ「ダシに使った」以外のリメイクの意義ぐらいは画で観せて欲しいもんですけどね。