「仮面ライダーカブト」

 神代良いなぁ。なんてたって樹花を素で吹き出させてるからね。すっかりギャグキャラが板に付いた様子で何よりです。相変わらず本筋と全く関係ない立ち位置なんだけど、それでも小学生コスプレ駄菓子屋の親父と決闘してリコーダーをパクられて、樹花にたこ焼き恵んで貰って「優しさ」と「食べ物の大切さ」を学んで「じいやのじいやになってやろう」と言う神代に、「うんうん、良かったなぁ神代よ」と思ってしまう罠。

 そうやってどんどん味が染み出る神代を観るにつけ、これから絶対にあるだろう退場劇は、考えるだけで辛いものになりそう。神代がこういうギャグをやらなくなったとき、真に「カブトもあともう少しで終わり」ということを実感するのだろうなぁ。寂しいなぁ。

 で、本筋の方は、正直一回観ただけじゃ意味が分からなかったので、珍しく繰り返し観た。要は、「現在の」ハイパーゼクターは破壊されたけど、「未来」でまたハイパーゼクターは作られて、「未来の」天道がそれを手にし、「現在の」天道に送り込んできた……って解釈で良いのかしらん? なんかそれってもの凄く重大なことを見落としている感じもしないでもないけど、そういう考証の趣味は無いので別にいいか。

 設定はよく分からんけど、取り敢えず間違い無いのは「俺は既に未来を掴んでいる」と手をかざした先に現れるハイパーゼクター……というシーンはむちゃくちゃカッコ良かったという事実。うむ、それでこそ主人公だ! 惜しむらくは、「ハイパーフォーム」への変身の仕方があっさり過ぎクロックアップモードへの移行はカッコ良かったけど)なのと、ハイパーキックがホッパーキックにインパクトで負けてるという点か。

 それにしても、あのホッパー = 矢車と言い、影山と言い、どうしてバッタライダーこんな奴ばっかりにしますか……。次回予告では、ダブルホッパーが揃って肩落としてたじゃん。どうしてこんな形で元祖ダブルライダー登場させますか。折角映画のカブト & ガタックのダブルライダーに感動したのにさ。あぁ、不満だ。

 あ、まだ不満あった。ガタック弱すぎ。突っつかれたぐらいで爆死すんじゃねぇーーーーーよ!!!!! お前「 ZECT 最強のライダー」じゃないのかよ! 「戦いの神」じゃないのかよ!! ハイパーフォームにばっか良いカッコさせてんじゃねぇぇぇぇぇっ!!!!

 あぁ、まだあった。あの副官、台詞に張り無さ過ぎ!! もっと気ぃ張って喋れ!! 折角「私は所詮 ZECT の犬。でも、犬だからこそ一宿一飯の恩には報いたい!」って良い台詞貰ってるんだから! お前一応ひよりが居ない間のヒロイン代行だろ! もっと腹から声出してくれ!!

 ……とまぁ、色々不満はあったわけですが、結局は先述の天道の台詞と 4 大ゼクター揃い踏みの画の可愛さで別に良いや、と思ってしまう安い視聴者です。どうせ俺なんて……( by 矢車)。