「じかおぎ」
次長課長とおぎやはぎが、黒沢年雄、勝俣、梨花、磯野貴理子、出川哲朗、和希沙也、土田、そして互いを相手に疑似トーク番組を展開し、「どちらが面白いトーク番組だったか?」をゲスト陣に判定して貰い、勝った方は次回の MC 、負けた方が次回のゲストになるというような特番。
ポイントは、その疑似トーク番組(タイトルは「にぎる!○○御殿」)の進行中に、ゲスト陣は「心の声」を随時書いていき、その書いた内容が MC の背後にリアルタイムで表示されていく、というシステム。つまり、ゲスト陣はゲスト同士の心中は分かるけれど、MC 陣は全くゲスト陣が内心何を考えているのか(表面上はフツーのトーク番組として進行しているものの)分からない、というような内容。
このシステム、先攻のおぎやはぎの段階では、おぎやはぎの MC っぷりがあまりにもダメだったために、ゲスト全員でその下手な司会っぷりに対して陰口を叩き合い、互いにクスクス笑い合って、何で笑ってるのか分からないおぎやはぎが不安に駆られてどんどん顔面蒼白になっていく、という画として成立していて、面白くなかったわけじゃないけれど何だか陰湿なおぎやはぎイジメのようで(最後河本もそう言っていた)正直観ていて気分の良いものではありませんでした。
ただ、後攻の次長課長の番になると、次長課長がフツーにこなれた MC っぷりだったために、MC 弄りが発展せず(せいぜい井上に対して「彼女できると変わるね」「写真撮られちゃったね」程度)代わりにゲスト同士の牽制しあいが発展してからは凄まじき面白さで御座いました。
おぎやはぎの段階から、「(おぎやはぎに任せてたらダメになるから)みんなで嘘を言おう」など場をおぎやはぎから奪う展開はあったものの、次長課長の段階では、例えば出川が持ちネタエピソードの「番組の企画でゲイに犯された」話を話し出すと、すぐに土田が
「犯されたんでしょ?」
とオチを先出し。続いて勝俣が
「何回も聞いた」
と追い打ちを掛け、ゲスト陣は大爆笑、オチはバラされるは潰されるわで意気消沈の出川と、それらのやりとりが全部背後の画面で展開されてるためにさっぱり何が起こってるんだか分からないながらもなんとかトークを勧める次長課長、というコントラストが変な化学反応を起こして妙な躁状態になってる感じが溜まらなく面白い。
しかも、これが出川だけではなく勝俣や土田、梨花や磯野などに対しても「その話嘘でしょ」「潰しますよ?」など様々なやりとりが発生、何故か一番辛い立場の MC が一番余裕顔で、ゲスト陣は互いの隙を虎視眈々と狙うという恐るべきトーク荒野化。
その状況が続いた結果、その極めつけとして最後の最後、出川が「局部の治療を受ける際、看護学生が 10 人ぐらい見に来た」というエピソードを話出したところ、勝俣が
「 10 人を 100 人って言って」
と要請、ここで一度意気消沈するものの、それまで幾度と無く潰されている怒りからか食い下がった出川は、もの凄い怒り顔で「 100 人ぐらい入ってきたんですよ!!」とオチを強行。
大爆笑のゲスト陣と、「それ嘘でしょ」「そういうのやめましょうよ」と事態を理解しないが故の冷静な MC をする次長課長、という普段では考えられない画がこのシステムの頂点ではなかったろうか、というぐらい笑わせて頂きました。
そう考えると、おぎやはぎに関しては気の毒としか言いようがないのが悲しいのですが、次回(あるとして)は明確に「 MC は次長課長、おぎやはぎはゲスト」と今回の結果で決まったので、今度は細かいとこ修正してもっと面白い画見せて欲しいな、と思った次第で御座いますよ。