「タッチ」

 さんま師匠が長澤まさみさんをラブメイト 10 堂々第 1 位に輝かせるきっかけになった映画とあらば(正確にはこの映画のメイキング特番がきっかけですけど)観ないわけにはいかんだろう、ということで視聴。

 因みに、原作は何年か前に読んで和也が死ぬ前にリタイアしました。「面白い」とか「つまらない」じゃなくて……というか多分面白いんでしょうけど、とにかく「合わない」。読んでられない。それはあだち充作品全般そうで、要は相性が悪いのです。

 そしてそれは実写映画になっても同じだったため、作品そのものの内容に関してどうこう言う資格は御座いませんが、取り敢えず観た印象としては総集編のような映画でした。あらゆる事象が何の前振りもカタルシスもなく、流れるように始まっては終わっていくので、映画の中の出来事でこちらの心が動く……手に汗を握ったり、顔を綻ばせてみたり……ということが一切無かったです。

 僕があだち作品が苦手ということを差し引いても、どうしても一本の映画にしたかったのなら、思い切って和也は回想のみ登場、とかそういうアレンジを施してくれた方がよっぽど成り立ったのではないか、と思ったり致す次第です。

 ただ、流石に長澤さんはさんま師匠が一発でやられただけあって、全編に渡って素晴らしく、言うなればファンタスティックにかわいかったです。あれはヤバい。長澤さん以外の人があのキャラで、あの演技で、あの仕草をやったら間違いなくブン殴るよ。

 そんな普通ならブン殴りたくなるシーンを「かーわいいー」と思わせるぐらい、長澤さんは素晴らしかったッス。原作に思い入れがあって、「浅倉南」というキャラクターに思うとこある人はアレでしょうけど、僕はなーーんの思い入れも無いし、「長澤さんを堪能する」という意味では 100 点以上の映画でした。さんま師匠、あんたの観る目は正しかったよ!!

 あと、若槻千夏が出ていたのですけど、そりゃあもう背筋が凍るぐらいのチョイ役で、「あれじゃあ長澤さんとメールアドレス交換できないよな……」と、「共演した」という事実のみで「お前が俺と長澤まさみちゃんを繋げ」とさんま師匠に脅されていた若槻に思いを馳せて少〜し泣きそうになりました(嘘)。