「結婚できない男」

 はぁ〜……。あまりにケンちゃんが名優なもんだから、勢い余ってオンタイムと合わせて 3 回も観てしまった……。しかも 1 日で。ケンちゃ〜ん、ケンちゃ〜ん、あんた名優だよぉ〜、ケンちゃぁ〜〜〜んあたしゃアンタの虜だよぉ〜(壊)。

 で、3 回も観てようやく気付いたんですけど、ケンちゃんってちゃんとオープニングにクレジットされてるんですね。「KEN こつぶ」って。もしかしてずっとそうだったのかな……今まで気付かなくてごめんなさいケンちゃん、いや KEN さん!!

 というわけで、ケンちゃん大フィーチャーの回。ケンちゃんのありとあらゆる表情が当たり前に可愛い上に、何かを訴える表情、何かを悲しむ表情、何かを喜ぶ表情、全てが絶品で俳優として阿部寛を向こうに回しても全く負けていない素晴らしさ。完全に今回のドラマの根っこを担っておりました。

 勿論、対する桑野もケンちゃんに対する迷惑そうな顔が段々柔和になっていって、最終的に年の離れた兄貴みたいになっていく過程はいつものように魅力的だったし、そんな中でもケンちゃんに対する嫌疑が誤解だと分かったときの気まずい顔や、必死でケンちゃんを探しているところを早坂先生に見られて気まずそうにしたり、見つかったケンちゃんに早坂先生の手前何もしてあげられなかったり、そういう「桑野らしさ」も存分に出てて文句無し。

 個人的なベストシーンは、最初はちょっとした意地悪でギザギザした玉を投げるフリをした桑野が、投げてない玉を一生懸命探すケンちゃんの姿に申し訳なくなってちゃんと投げてやるところと、その後その玉が川(?)に入っちゃって、申し訳なさそうな桑野と、悲しげなケンちゃんの背中! 「ベスト」言いつつ二つありますけど、特に哀愁漂う一人と一匹の名優共演の背中は間違いなく名シーンで御座いました。

 更に、桑野がケンちゃんを迷惑がってる内は、「預かる」って言った沢崎が犬恐怖症だったりして周りの状況が桑野にケンちゃんを近付けよう近付けようとするのに、桑野がケンちゃんに友情(?)を持つようになると、途端に周りの状況が桑野からケンちゃんを離そう離そうとするのが、切ないやら何やらで大変でした。

 そこに来た、感情を露わにして「ケン! ケン!」と叫びながらケンちゃんを探す桑野、そして最後には「忘れよう」。流石に泣きはしないけども、凄まじくグッと来る切なさ。後者なんか、ベクトル的にはこの間の「マイ★ボス マイ★ヒーロー」で梅村さんを諦めた榊と一緒だもんね。ホント、桑野には幸せになって欲しいわ。

 そんな感じだったので、今回桑野とケンちゃん以外は出番はあまり多くなかったけれど、早坂先生は明らかに桑野に対して好印象を持って「ペットを愛せる人は、人も愛せる」と口走ったりして、いよいよ今後の展開が楽しみになる要素を残していくとこなんか抜け目ないですね。あと、「ポジティブシンキング!」と「ケンです!」、更にケンちゃんに振り回される早坂先生かわいい。

 来週は、なんか桑野がデレデレでしたけども、酷な展開が無いといいな。若い女に騙されるとか、裏で笑われるとか、そういうキッツイのだったら嫌だなぁ。