「ウルトラマンメビウス」

 始まって以来、グズグズ人間ドラマらしきものが展開され、個人的には微塵も面白くないという惨状のため、ここ最近はもう観るの止めようかな……と思いかけていましたが、話の主軸が「メビウス」「ツルギ」「ボガード」と明確なキャラクターが話の主軸になってくれたお陰で、だ〜〜いぶ見易くなりました。

 まぁ、要素要素は死ぬほどベタですけどね。特にツルギの「復讐のために仮面を付けた元ヒーロー」って設定なんて、今年だけでいくつカブってるか。その後の展開も手に取るように分かる仕組みですけど、グズグズグズグズクソ面白くもない人間ドラマやられるよりは万倍マシってもんです。

 あとは、主人公の絶望的な存在感の無さをどうにかして貰いたい。でも、これは役者の所為もあるから、難しいのかなぁ……こんなに話を引っ張らない主人公って、居る意味あるのかね。

 来週はウルトラの母が登場するっぽい。今のところ、文字通り過去の遺産を食い潰してるだけなので、折角役者が揃ったんだからそろそろ締めて頂きたいところです。取り敢えず、まず手始めに「科特隊は要るのか」という壮絶に無意味な問答を辞めて下さい。

逆リンク!
http://d.hatena.ne.jp/nittagoro/20060604#p1
 僕も記憶だけで書きますが、「科特隊は要るのか?」というエピソードは、実際初代「ウルトラマン」の頃からありました。イデ隊員絡みの話で。確認してないんでアレですけど、毎シリーズ必ずあったんじゃないでしょうか。どれも結局、明確な答えは出ないまま終わりますけど。

 なんで、そういう話をやること自体は(好き嫌いは別にして)構わないんですが、「メビウス」はそれらを全部問答でどうにかしようとするので、画に動きは無いわ答えは出ないわで正直やる意味が分からんのです。

 科特隊の 5 分の問答シーンを見せられるより、科特隊を絡めた 1 分の戦闘シーンの方がよっぽど説得力も見応えもあるわけで、何故そういう努力をせずにグダグダと喋らすのか。そんな方法で仮に「必要」と証明されても、喜ぶのは作った人と玄人の皆さんだけでしょう。それこそ、「帰ってきたウルトラマン」のように設定でどうにかしようとしてくれた方がよっぽど好感度高い。

 だったら、初代「ウルトラマン」でのゼットンみたく、ウルトラマンが負けた怪獣を、科特隊が倒す、という方がよっぽど良いように思うのです。そういう不満をまとめて「辞めて下さい」ということでありました。

 あと、個人的には「科特隊は必要かどうか」はあんまり気にならず、「物語が回る材料」として機能してくれれば満足です。思考が単純なんで。例えば「ウルトラマン」で怪獣を科特隊が運ぼうとして一騒動、とか「セブン」で科特隊(ウルトラ警備隊か)が未知の浮遊大陸を発見して……とかそういう感じで。