「仮面ライダーカブト」

 取り敢えず、「料理が美味しすぎて夢中になってる間に救出」はいくらなんでも無茶。大体、監禁されてる場所も場所だし、折角シリアスな話なのにこういうとこでこういうことされると醒めるよ。

 で、本筋の方ですが……オチは良いと思うんですけど、それだけに急に出てきたキャラが母親とか、バスに一緒に乗ってて両方生き残っててどうして片方だけ記憶失ってんの? とか、細かい穴が非常に気になる。別に、そこまで完璧な脚本を期待してるわけじゃないから後者はともかくとしても、前者に関してはもう少し前振りが欲しかった感じ。

 でも、クロックアップで親子再会を見届けるドレイク、自分との記憶を失ったゴンに「それでいいんだ」と遠くからつぶやいてバイクで走り去る風間……という一連のシーンはとても良かったです。まぁ、「この手の話、必要か?」って気持ちも無くは無いですが、まとまりという意味ではよく出来ていました。

 ただ、やっぱり個人的にはこういうとこまとめるんだったら、頭に書いたようにもうちょっと「雰囲気」に気を遣って欲しいんですよね。そりゃ、天道は登場の仕方もタイミングも紛うことなきヒーローですけど、救出の仕方があれじゃあ燃えるところも燃えられんというもの。もう少し、この大オチに向かってぐぐぐぐっと右肩上がりで盛り上がる感じが欲しかった。感傷的な部分ばかり盛り上げられても、僕はあんまり食いつけないのですよ。

 どうも公式サイトの雰囲気を見るに、矢車同様ドレイクは今後二度と登場しない雰囲気があるんだけど、本気かなぁ? こんなオチで出番終わりって、可哀想過ぎる気がするけど……矢車にしてもそうだけど、何故「不幸にしてからさようなら」パターンなのか。頼む、彼らに出番をやってくれ!

 アクションに関しては、先週よりは少々満足度は下。最後のカブト、ドレイク、ザビーのクロックアップ合戦はなかなか見応えはあったけど、そこ以外はあまり動きが無くて興奮しなかった。まぁ、ザビーのボクシングスタイルを軽〜くあしらうカブトは相変わらずカッコ良かったですけど。

 そのザビーは、すっかりかませ犬化。今回なんか、カブトのこれ以上ないグッドタイミング登場の演出のための材料にされただけだしな。こいつはいつまでこんなキャラなんだろうか……。

 来週はドレイクと入れ替わりでサソードが登場。だけど、次回予告で観る限り、色んな意味でかなりヤバそうなのがすげぇ不安。まぁ、天道も開始前は不安だったけど今はご覧の通りだから、同じようになると良いんですけど……。