「ギャルサー」

 前半の「どう見てもその踊りで腹筋背筋使ってないだろう……」というツッコミを知らんぷりするかのような開き直りっぷりや、ノートパソコンの向こうで「ちょームカつくぅー」とか「○○だしぃ〜」とかほざいてぷくーってなってるふざけ倒した古田新太さんことジェロニモに代表されるコメディノリはかなり好感。

 加えて、ゲストキャラの佐藤隆太の親父役・渡辺哲さんのキャラも素敵。というか、基本的にああいうすっとぼけたオヤジキャラってのが好きなんですけども。もうさ、難しい顔して考え込んでたまにヒステリック起こすようなオヤジキャラなんて辟易ですよ。シンノスケに何言われても「おーそうかそうか」、息子の悩みを聞いても「ふ〜ん」と言えるぐらいのオヤジキャラが好き。

 他にも特に意味もなく唐突生瀬勝久さんからいじめを受ける温水洋一さん等、要素要素はかなり好みだった回でしたが、本筋の方は今のところはなんとも。一話完結じゃなかったから何とも言い難い、というのもあるけど佐藤隆太が渋谷に帰るまでの過程、戸田恵梨香さんが挫折するまでの過程は、もう少し丁寧にできなかったもんかなぁ……というのが。

 いや、「丁寧」ってのは語弊があるかな。佐藤のパートは台詞多すぎで、戸田さんのパートは焦点ボケすぎってとこか。前者は、佐藤が挫折の理由から復帰の理由まで、全部自分で説明しちゃうのが、どうも情緒というか余韻というか、そういうのが欠けていてそれまで曲がりなりにものめり込んでいた気持ちが一気に醒めてしまいました。

 戸田さんのパートは、「仲間から悪口・陰口を言われる」のは今まで散々やられてきたわけで、それで挫折するというのはちょっと弱い。なのに、その「悪口を言われる」というパートがやたら多い割に「決定的な瞬間」というのが欠けてて、それなのに友達は一方的に「最近変わった」とか言うから、こちらはどうものめり込めなかったのでした。

 たまり場を無言でぶっ壊して、自分の居場所に舞い戻った佐藤とは対照的に、孤独に街を走るしかない戸田さん、というシーンは良かったんだけどなー。う〜ん、何だろうこの痒いところに手が届かない感じ。

 来週はどうオトすんだろう……とそっちの方を期待したいのですが、今のところ次回予告でのジェロニモの「今度は制服か。萌え〜」という台詞が頭から離れません。ジェ……ジェロニモめ……。

 それでまた、今までのギャルファッションが個人的に全く響かなかった分、制服だと確かに(以下自粛)。