「仮面ライダーカブト」

 冒頭のドレイクのオチは良かったな。あれで変に関係がこじれたりしても面倒臭いしね。折角啖呵切ったドレイクを、容赦なくタコ殴りにするカブトにも笑ったし、ドレイク編のひとまずのオチとしては丁度良い感じでした。

 で、今回の主役であるザビーの方は……完全に次回予告に騙された。次回予告の時点ではてっきり矢車が本来の使命に再び目覚めて、そこにやってくるザビーゼクター、隊員達を背に再び矢車はザビーとして立ち上がる!……みたいなのを想像してたのに、実際はもっとドロドロのグチャグチャでした。別に、影山(ウルトラマンネクサスに続き、ウルトラとライダー二大制覇)がザビーになること自体は良いけど、それにしてもこれだと矢車可哀想すぎるよなー……。

 「可哀想」ってのは、何も影山に邪険にされたことだけじゃなくて、天道に「俺の時代が来ると言っておこう」と言ってみたりとか、ザビーゼクターがやって来たときのニヤケ顔とか、影山がザビーと知った途端「俺を復帰させてくれ」と頼んだり、いちいち矢演出が矢車の器のちっぽけさを強調しているのがなぁ。これならまだ、「完全調和」を盲信してた頃の方がマシだったな。今回の限りで言えば、とても数十人の隊員をまとめ、彼らから信頼を得ていた隊長には全く見えなかったよ。

 影山から邪険にされること自体はしょうがないにしても、影山の姿を見て誉めてやるなり、激励の言葉を掛けるなり、何かしら元部下を認める発言をしてくれれば、矢車がかつてはちゃんと「隊長」だったことは分かるし、同時に影山の印象も格段に違ったろうに。何故こんなに矢車は追い詰められているのか。挽回のチャンス、あるのかなぁ……? まぁ、ずっと影山がザビーってことも無いだろうから、なんらかのオチはあるだろうけどさ。取り敢えず、一刻も早く矢車に対するフォローが欲しい。

 天道とひよりの方は、「何でアンティーク店にオリーブオイル?」って疑問はあるものの(ホントに売ってるんですか?)、店長の「ひとりで行かせるの不安だな〜」からの流れはとても良かったな。特に天道は、日に日にキャラが固まってきているお陰で、ひよりに「大丈夫だ」と笑いかけるとこなんか「あぁ、こいつならホントに大丈夫そう」と思わせてくれる迫力というかオーラはしっかりあって、お陰でひよりがカブトを糾弾するまでの流れが際立った感があります。

 あとは、このカブトとの因縁をどうオトすかだな。例年だと、こういう盛り上げ方する「謎」って、大抵腰砕けのオチだったりすることが多いので、同じ轍を踏まないで欲しいところ。

 来週は、「仮面ライダーTHE FIRST」から本郷猛、「仮面ライダー龍騎」から兄貴がゲスト出演の模様。なんか「カブト」はやたらこういうゲスト出演多いなぁ。何? ライダーシリーズ今年で終わりなの?