「女王の教室 エピソード1」

 阿久津先生が、今の方針に至るまでのお話の前半。どうでもいいけれど、いくら何でも「白阿久津、グレー阿久津、黒阿久津」はギャグに見えてしまうのですけど。戦隊かよ。

 それにしても、想像していた以上に陰陰鬱鬱とした展開の連続であたしゃーなんか疲れちまっただよ。ストーリーそのものには大して驚く部分は無いのですけど、要所のエッセンスが……極端な奴だらけだし、子供死ぬし、堕胎しちゃうし。特に生徒達に関しては、あんまりにも極端(というか典型的な書き割り「現代っ子」)更にこの展開の中で、阿久津にここまでフォローする余地がないのも凄い。普通、「そうなっちゃうのも仕方ないよね」とギリギリ思える余地があってもいいようなものだけど(レギュラー放送での盗難が見つかった子みたいに)、完全無欠の自業自得だものな。おいおい、君何してんの、っていう。

 ただ、そういうあまりにもあんまりな展開のお陰で、まり子(違う)に対する「最初の授業」は輝いていました。授業っていうか、ただ単に自分の経験則を声高に言ってるだけなんだけれど、それだけに阿久津の自省と相手への批判の入り交じった複雑な泣き顔は色々と感じるところがありました。まぁ、まり子(しつこい?)はどうやって阿久津の電話番号調べたんだよ、とかまり子の元へ向かう阿久津の姿は何だか全体から浮いていた、とか気になる部分はありますけど。

 あと、この話が「回想形式」でホントに良かったと思うのは、要所要所で神田が出てくるところ。取り敢えずあの子が画面に出れば、その瞬間は画面が明るくなるので良い息抜き(このシーンはこのシーンで重要なのですけど)になってくれて、退職した辺りからの怒濤の下り坂で出てきたときは本当に有り難かったです。

 細かいところでは、阿久津の言動ひとつひとつが、ちゃんとレギュラー放送に繋がってるのはよく作ってんなぁ〜と素直に感心。初期の阿久津自身が、レギュラー放送での原沙知絵そのまんまだったりね。まぁ、その父親の校長の前で、自分の信念を全て言葉で説明するのはどうかと思うけど。

 明日はレギュラー放送でも言っていた、再教育センター行きのきっかけである「死を教える」授業(?)。ただ、あんまりやりすぎて「そんな奴おらんやろ〜」((c)大木こだまひびき)にならないよう祈っております。ところで、阿久津父の「過去の悪行」と「確執」は、ちゃんとオチあるのかな?