(新)「仮面ライダーカブト」

 取り敢えず、やっぱり映像は好み。あの、フィルムっぽい感じ。専門的なことはよく分からないけれど、如何にも「ハイビジョン!」って感じのデジタルっぽい画面よりは、こっちの方が好みではある。

 心配してた演技の方も、思ったよりはまともで良かった。「響鬼」の転校生みたいなのが主人公だったらどうしようかと思ったけど、それなりに喋れてた。ただ、冒頭のナレーションが滑舌の悪いぼそぼそ声で何言ってんだかよく分かんなかったり、主人公の初登場時の演説が腹に力が入って無さ過ぎてガックリ来たりと、不安要素はいっぱいあるけどね。

 っていうか、演技以前に一番驚いたのは長官がゴローちゃんってことだけども。あんた、秘書からどれだけ偉くなってんだよ! って感じ。そっかー、あの人長官かー。頑張れー今回は死ぬなよー。

 内容の方は……まだ一話だから何とも言えないけど、相変わらず思わせぶりが好きだなぁ。既に微笑ましい領域だ。これまでの平成ライダーで、そういう「思わせぶり」を解消したこと無いのにね(ギリギリで「龍騎」ぐらい?)。手堅く、一話一話を成り立たせることに集中して欲しいもんだけどなぁ、こっちからすると。

 物議を醸しそうな主人公のキャラに関しては、これから次第、ってとこか。ヒーロー物の主人公が直球でニートってのもどうかとは思うが(まぁ、マジレンジャーの面々も無職っちゃあ無職だけど)。あのキャラが活きればそれで良し、ドラマから浮くようならダメ。単純な話。っていうか、最初から登場人物多すぎる気がするけど……。

 アクションに関してはいつも通り。生身且つスピード感がある分、今期の他の特撮とはアクション面ではまず負けないだろう。「鏡の反射を使って……」って妙に凝ったことしてたけど、そこは落とし穴だから、油断しないでやって頂きたい。

 ライダーのデザインに関しては、先週書いた通り微塵もカッコイイと思えないので、これはもう慣れか。ただ、変身ベルトの「ヘンシン」って電子音声は腰が抜けるほどマヌケだなぁ。そこはお前、「チェンジ」とかにしとけよ。更に言うと、虚空からオプションパーツを呼ぶ、というシステムはウルトラマンマックス」と丸かぶりだけど大丈夫か?

 取り敢えず一話なので、まだ何とも言えない。が、一話の段階で特に目を見張るような物はひとつも無かった。それが良い方に転ぶか、悪い方に転ぶか、今のところは不安の方が多い。そんな第一話であった。

 ところで、テレ朝公式サイトにある「天道語録」というコンテンツは正気なのか? 正気だったとしたら、頭抱えたくなるんだけど、冗談だよね?