「牙狼〈GARO〉」

 おお、ゴローちゃんだ! 一応説明しておくと、この前出た薬剤師と今回出た死んだ元恋人は、「仮面ライダー龍騎」で弁護士と秘書という役柄でした。だから何だって話ですけど。

 しかし、ん〜………難しいとこだなぁ……取り敢えず、まずハッキリと言えることは、今回の話はこの番組を「特撮」としては完全なる落第だということ。ヒーローの表現も下手っぴだし、ホラーの表現はあまりにも教科書通りで面白味無し、バトルに至ってはグズグズ

 まぁ、特撮と言えども深夜なんで、多少ドラマに振れちゃうのも仕方がない話なんですが、そのドラマ部分が……。結局、何がしたかったのか分からない感じ。最近、特撮に限らずこういうの多いけれど、思わせぶりな映像流して「後は感じて下さい!」ってのはバカじゃないのかって思ってしまう方なんで、今回のはもうショボすぎて言葉もないというか……。

 そもそも、こういう回の場合、語らなければならないテーマ自体がとてつもなく説教臭いんだから、そこをどう自然に視聴者に植え付けていくか、が大事なのに説教臭い部分はそのまんま、というよりより説教臭くしてんだもん。それじゃあダメだろう。

 ホラーにしてもなぁ……憑依された女自体が殺人者、っていう設定が邪魔なんだよ。だから、憑依された後の自我がどっちにあるのかブレちゃった。なら、目的を目指す女のところにホラーがやって来て指集めを開始、の方が余程キレイにまとまるんだけどなぁ。もしくは、その設定はそのままでも軽くでいいから女の自我がホラーの自我を支配する、とかそういう描写とかして。

 そういうのすっ飛ばして、思わせぶりに始まった割に最後はフツーのホラーだから、断末魔も響かない響かない。「あっ、そう」てなもんだ。ホラーのパートは丁寧に描くように見せて、只単に時間を埋めてるだけなんだもん。バッカだなー。

 全体のストーリーにも、白コートも黒コートもヒロインも、結局今回は一歩も前に進まなかったわけで、もうお手本とも思えるぐらいの「捨て回」でした。う〜ん、「龍騎」の二人が出た回はどっちも酷いなぁ………宿命か(何の?)。