「とんねるずの石田さんのおかげでした オールスター感謝祭」

 石田弘エグゼクティブプロデューサーの 62 歳の誕生日 & 退社(?)記念として、TBSの感謝祭を丸々パクっての問題と、更に「スタッフが選んだ名場面集ベスト100」を同時に放送。解答席には、ゆかりの人々勢揃い。

 あぁー面白カッター。

 オンタイムで観てたときは、「もしかしたら、単なるノスタルジーで面白いのかもなー」とうっすら思ってたんですが、客観的に(怪しいもんだが)ビデオで見直してもやっぱり面白かったです。

 勿論、ノスタルジーも多分にありましたけどね。特に仮面ノリダー。ノリダーって、権利の問題でDVD化が絶望的なので余計に。小さい頃、あの主題歌の木梨による「みゃお〜〜」っていう歌い方も全部マスターするほど好きでしたから。あの頃すげー上手かったあのモノマネ。今は全く忘れたけど。つーか、誰にも披露しなかったからホントに上手かったのか今でも謎だけど。

 他にも、ダーイシとか港さんとか、別番組で本物観たときには「うわ! そっくりだ!」と感動するぐらい好きでしたし。あと、チビノリダーでしょ、V2でしょ、ジョッカーでしょ、岡村でしょ、ノリタケーブルTVに、ひとりモノ(以下延々続くので略)。

 それに、セットや特効とかにお金が馬鹿みたいに掛かってて「バブルだなー」っていうノスタルジーもあるけど、やっぱり一番大きいのはとんねるずが身ひとつで色々やる姿で、それは今観ても断然面白かった。水落ちとか、喧嘩とか、「全身関節外し」とかの芸とか。

 とにかく、テンションが異様。単に殴り合うだけ、という杜撰極まり無いコントでさえ、回し蹴りしてる内にテンション上がっちゃって自分から器物破損に走ったり、ただ単にパイをぶつけ合うコントなのにテンション上がっちゃって自分にぶつけ始めたり関係ない人にぶつけ始めたりとか、とにかく徹底的に躁。

 個人的に「あの頃は良かった」という文言は、最も忌避すべきものだと思ってますが、それでもこういう徹底して無意味に躁、という状態が殆ど絶滅しかけてるのは非常に寂しいことだとは思ってしまいます。ここ 10 年ぐらいで、「笑い」(とその周辺)に「意味」が付き過ぎたんだろうな。哲学的にも、商業的にも。寂しいことです。

 まぁ、そんな小難しいこと考えるまでもなく、次々繰り出される名場面は、文句の付けようがない程に面白かったし、観てて楽しかったということでありますよ。リアルタイムで観られなかった映像も多々あったけど、どれも楽しかった。どれもこれもホントに「場面」だけだったので、もっと観たかったです。

 こういうのを観て、今正に現場に居る人たちや、今回解答者に居たアンタッチャブルやペナルティなんかには、もっともっと奮起して欲しいなぁ、と淡い期待を抱くのでした。

 やっぱり今、小学生ぐらいの子が大人になって「俺、こんなの観て育ったんだぜ!」って堂々と言えるような番組が、いつの時代にもあって欲しいのです。いつまでも、今の大人達にばっかりその言葉を独占させてちゃダメだ。今の大人達に「もっと遅く生まれてれば」って思わせないと。

 惜しむらくは、やっぱりあれだけ揃ってたんだから(今は半分引退してるような人たちまで)、もうちょっと振り返ったトークも聞きたかったな。それだと、よりノスタルジーになっちゃうけど、石田さん祭りってことでさ。やっぱり、20 年を 2 時間半じゃ全然足りないよ。フジテレビさんは、早いところこういう映像をライブラリー化してくれないかなー。

 ところで、途中、司会の高島アナが「野猿」を「のざる」と呼んでいたのですが、あれはボケだったんでしょうか。それとも本気で間違えたんでしょうか。石橋が流しちゃったので、全く意図が分かりません。因みに、僕は野猿では「Fish Fight!」だけ好きでした。