「たけしの誰でもピカソ」


 「思いっきりウケないのが見たい」というたけしの一言で始まるお笑い居酒屋第 6 弾。久本がまたワハハ本舗の地方営業で欠席。出演はおぎやはぎ、ヒロシ、チョップリンキングコング、そして……。

  • おぎやはぎ
    • 歌ネタ。そう言えばテレビでおぎやはぎのネタ観るの久しぶりだなー。27時間テレビ以来か?何回か観たネタですが、毎回毎回、小木の歌い方が誰かに似てるんだけど誰に似てるんだか思い出せないモヤモヤを抱えます。今更何を言うこともないぐらい面白いのですが、客席の笑いが若干薄目だったのが気になりました。まぁ、爆笑する様なネタじゃないんだろうけど。「これさえ決まっちゃえばこっちのモンなんだよ」

 渡辺は相当お気に入りの様子。今田「トップバッターからフレッシュさのかけらもなくてすいません」。たけしの印象は「コンピューターとかで悪いことしてそう」。散々だな。矢作曰く、「(たけしの)反応を、ネタ中にチラッと見せてくれれば少しは緊張解けた」と言うほど緊張したそうです。たけし評は「(歌ネタ)は、観るのは二回目なんだけど、二回目の方が面白かった。ということは、何回も観られるってことだから、これから十八番ネタになるかも」と高評価。ここに「じゃあこれからはたけしさんの前ではこのネタだけやれば……」と言う小木に「これで一生食うてくつもりか!」とツッコむ今田。ごもっとも。

 ところで、今年で 10 年目らしいけど、M-1どうすんだろ、おぎやはぎ

  • ヒロシ
    • 二時間連続でヒロシを観ることに。下に書いたように、もう今更書くことが見つかりません僕には。「イカを飲み込むタイミングが分かりません!」

 たけし評は「構成が面白かった」とのこと。営業でやりやすそうだそうです。たけしは昔、営業先の地元ネタ(犯罪とか)を調べてそれで笑いを取ったんだそうで、それを聞いてヒロシ、「じゃあ、犯罪者をいっぱい調べれば……」そういうことじゃない。

 三鷹の元・ホストということで、思わずヒロシを「イケメン」と評してしまった渡辺満里奈相手にホスト実践。「笑金」で見せたオカマ芸をここでも披露。たけしからは「オカマバーだろ!」、渡辺からは「怖い」と評されるのでした。

  • チョップリン
    • なんとついさっきの「笑いの金メダル」と同じネタ。ただ「笑金」と違って、煉瓦の壁のセットが建っていてそれ関連のパートが追加されていました。でも、それが「鉄人衣笠」と、わざわざ何故入れたんだろ……というネタだったのがびっくり。こちらのお客さんは小林の風貌に引かなかった模様で、ちゃんと爆笑取っていました。良かったね。「 8 割座高!」

 ここでようやく顔を現した小林にたけし、「ボクシングのバンダム級で負けた人みたい」。酷いけどぴったりすぎて笑います。結成 5 年目で 28 歳同士なのですが、満場一致で「老けてるね!」と言われるチョップリン。名前の由来が案の定「チャップリンから」と言えば、渡辺から「小学生みたい」とまで言われるのでした。

 たけし評は「最初のお辞儀から次のお辞儀までがちょっとヘタったか」と指摘。西野曰く「基本出オチなんで、どこまで逃げ切れるかみたいな……」ネタだそうです。でも肥後からは「途中で飽きるかな、と思ったけど、その通り逃げ切った感じします」と高評価を受けるのでした。どうでもいいけど、肥後の芸を見る目を、もうちょっとみんな一目置くべきだよ!とここでひっそり主張しておきます。

 チョップリンはこのネタを夜の公園で練習するらしく、一回警察が来たこともあり、そのときの言い訳は「学芸会で……」。もっと堂々としなさい。

  • キングコング
    • ヒーローネタ。個人的にキングコングのネタは、こういう喋りコント染みた奴よりラップネタの様にコンビネーションの妙で力押ししてくる奴の方が好きです。梶原もそれなりに動けるんだろうし、舞台はともかくテレビやるネタではもっと動いた方が得なんじゃないかなぁ、と偉そうに思います。でもそうすると、どんどんナインティナイン染みてくるというマイナスポイントがありますけど。途中から梶原がテンパり出して台詞をトバし、西野もそれを処理しきれず、舞台上でネタ合わせを始めるというグダグダのボロボロに。終いには「もうええわって言って終わらせて!」「逃げよう!」と梶原が懇願する有り得ない展開に。笑ったけど、大丈夫か。「取り敢えず西野で良い?」

 出てきていきなり梶原の所為にする西野。でも梶原のテンパりをフォローし切れない君も責任の一端はあるのだよ。今田も「中田カウス師匠に報告や」とご立腹。でもたけしは大爆笑。「まともなネタよりこっちの方が面白い」だそうです。そこも含めてネタだと思ってたんだとか。他に、「西野!」と呼ぶのがたけしは大好きなんだそうですよ。

 ダチョウの寺門も「こんなになるのは珍しい」とフォローし、梶原のテンパりも頂点に達し「普段ならもっと立派な漫才しますよ!!」と子供みたいな言い訳を始めてしまう始末。頑張れ梶原。

 梶原は神経質な方で、昔おかしくなったことがあったそうで、頭が真っ白になりやめてた時期があったんだとか。今田曰く、一年目で賞取ってしまったプレッシャーが凄かったらしいです。でも、西野が待っててくれたのでカウンセリングに通ってまだ治る直前ぐらいのときに復帰したんだそうです。たけしも過去三回逃げたことがあって、そのときはビートきよしは別人と「ツービート」やってたそうです。酷いな。その上、今はたけしのそっくりさんと「ツーート」やってるんだとか。ツービートもまだ解散してない(!)のに。すげ。

  • ダチョウ倶楽部
    • 最後はベテランからということで。今年はダチョウのネタをよく観る年だなぁ。ネタは「登竜門F」でやってたもしもシリーズ。ネタなのに、最後は結局リアクション芸になるのが凄いよなぁー。それを組み込む根性が。個人的には、稽古不足でグダグダになってしまった、爆笑問題が「ダチョウのネタで一番好き」という、年始にやった戦国時代ネタを完璧な形でもう一回観たいです。今年中にどっかでやってくれないかな。「掴みは失敗!」

 肥後「若手の分析してる場合じゃない」、寺門「ネタってやっぱり難しい」。でもたけしからは「面白い。ネタ的にセコいからいいよな」とお褒めの言葉を頂くのでした。「待ってました!」っていうネタが良いそうです。リアクション芸はたけしが開発(お笑いウルトラクイズ?)したということで、上島は感謝。

 今後の目標としては上島はスナックやりたいんだそうですよ。お前はカンニングの竹山か。

 たけしの総評としては、多チャンネルになってもう限られた誰かが売れるというお笑いバブルは無いんじゃないか、とのこと。そのお陰で、色んな人にファンが付くけど、その中で抜け出すのは難しい……と。これはもう、お笑いの世界に限ったことでも無いですよね。今は、音楽でもテレビでもどこの業界も、こういう宿命を背負っていくような気がします。だから、これからこれらの道目指す人は大変だろうなぁ……。

 ……来週のゲストがイエローキャブ野田社長ってのが凄いな。思わず笑ってしまいました。二時間ネタ観た後なのに。すげぇな、野田さん。