「ウルトラマンメビウス」

 待ちに待った 80 登場編。

 もうノスタルジー狙い打ち。寧ろそれしか狙ってないところが凄まじい話で御座いました。多分、「 80 」を熱心に観てれば観てるほど、評価不能に陥るのではないかと思います。だってズルいもん。「私たちの!」「ウルトラマン!!」「矢的先生〜!!」で涙腺緩まなかったらもう嘘っぱちだよ(何が?)。

 白状すると、僕はあんまり「 80 」って真面目に観てないんです。再放送を何回か観ただけ。でも、昔あった「ウルトラマン主題歌集」というカセットテープ(!)だけは小学校上がる前から死ぬほど聴いてて、その中で一際毛色の違う「 80 」の主題歌(「He comes from a star」とか「君は誰かを愛しているか」とか妙にキラキラした音色とか)がもの凄く印象に残っています。

 だから、80 が登場して、あのメロディが流れ出したときが正直一番ヤバかった。一発目のはなんか出オチ効果音みたいな使われ方でしたけど、二回目がホントにヤバかった。メビウスのピンチに遠くからゆっくりやって来て、「ズン!」と大地に立った瞬間にあの音。もし、この後しっかり歌入りの主題歌流して戦闘シーンとかだったら、間違いなく僕は涙で前が見えなくなってたに違いありません。

 設定がまたニクイ。「思い出の学校が、最後の餞にマイナスエネルギーを放出して怪獣を出現させ、80 を生徒と会わせる」だなんて、その世代の視聴者の想いそのまんまじゃん。卑怯だ! 卑怯だ!

 まぁ、「 80 」 観てない視聴者には「どこがウルトラマンなんだ」な話でしたけど、多少なりとも「 80 」を知ってるものからすれば感涙ものの内容であったことは間違いなし。平時のあまりのハズしっぷりからは想像できない内容で御座いました。「仮面ライダー」でもこういうの実現すればいいのになぁ。「仮面ライダーSPIRITS」もいいけどさ。平成ライダーが今の路線のまま続いてる内は無理か。