「さんまのまんま SP 」

 いやぁ、酷い。酷すぎる。言うなれば「最悪だこの男……死ねばいいのに」(今週の週間少年ジャンプより引用)って奴です。何がって、勿論長澤まさみさんパート。

 ヤンタンで話を聞いてから、ある程度の想像はしていましたが、台詞を言われて喜ぶだけかと思いきや、真実はその遙か上空を行っていて、場所が場所なら普通にお縄レベルの内容で、流石の明石家さんまシンパのわたくしもドン引きで御座いますことよ。

 だってね、「○○って言って!」はギリギリ OK にしても( OK なのか?)、不必要に顔を覗き込んだり、不必要に「かわいい」を連呼したり、スキンシップを強制したり、「頭に水かけて」と頼んだり、「キスしてくれない?」としつこく迫ったりって、今のご時世、一般社会だったら何十億の賠償金ですよ。「キスしたら事務所に訴えられるかなぁ?」って何で本人了承前提だよ。オマケに、長澤さんのかわいさを堪能する余り、トークそっちのけだし、もうあらゆる面でダメだ。人間として、芸人として、知的生命体としてダメだ。いいのか師匠、何電波に乗せてんだ師匠。こんな姿晒しておいて、他の番組で若手にダメ出しとかしちゃダメだホント。

 この直前に、森昌子に「山口百恵ちゃんは俺のこと好きだった」に代表される数々の妄言をのらりくらりと次々看破されてムキになっていただけに、その変態(というより人として大事な部分が大いに欠損している感じ)っぷりが大いに際立っておりました。

 ただ、そんな異様な醜態を晒す単なる変態 51 歳を心の底からバカにできないのは、一部分ではその変態と同じ心境になってしまったからでありまして、心底長澤さんは罪な人だわ……と思うわけです(は?)。

 だってさー、「ヘヘヘ」って笑うんだもん。「そうですね」と答え続けた後に「そうですね、しか言ってないや」って照れ笑いすんだもん。さんま師匠の単なる願望充足の「キス」を振ると近寄ってきたためにさんま師匠が慌てると「あ、やらないんだ?」って言うんだもん。「リスナーを癒せません」のノリでさんま師匠がキレるとふくれっ面で拗ねるんだもん。そりゃーかわいいさ(壊)。そりゃさんま師匠だって「かわいいなー」って口走るさ。何だろうな、もう 100 点満点だな。ファンタスティックだな。もうよく分かんないな。さんま師匠が単なる変態に成り下がってしまう気持ちも分からんでは無いのであります。つまり、わたくしもダメです。ごめんなさい。死ねばいいのに自分。

 まぁ、そんなわけで長澤さんのファン的には恐らく何の収穫もない放送だったとは思いますが(実質、内容のあるトーク皆無だったわけだし)、僕のような「さんま師匠きっかけ」みたいな人間は、さんま師匠のあまりの変態ぶりを代償に長澤さんにハート鷲掴みにされた放送で御座いました。でも、もし次があったら(もう二度と無い気がビンビンしますが)今度はもう少し落ち着いたトークをお願いします師匠。最低でも、大人としての分別を

 スペシャル全体としても、長澤さんに対する変態オヤジとしてのさんま師匠、娘と知り合いのオリエンタルラジオに対する父親としてのさんま師匠、THE ALFEEさだまさしに対する昭和を生きてきた 51 歳の芸人としてのさんま師匠、次長課長に対する先輩としてのさんま師匠、そして過去の映像(ウンナンや紳助などなど)と、もう様々なさんま師匠を万遍なく観られて、さんまシンパとしては非常に満足度の高い回で御座いました。特におっさん 5 人の歌謡トークショーは無茶苦茶楽しくて(「秋桜」を声張り上げて歌ったり)、また別の機会に観たいぐらい。正月も期待してます!