「仮面ライダーカブト」

 ……やっぱり、ドレイク周りの演出は非常にスベってて、キツかったなぁ……。大体「戦うメイクアップアーティスト」っていう設定自体キツイのに、その設定にリアリティを持たせようという気を端っから放棄してるので、余計にキツイ。「こういう変な奴居てもいいでしょ?」という開き直りにも似た感じが、少々癪に障る。それに巻き込まれて同じ様な感じになっちゃった天道も含めて。

 ただ、唯一天道が当たりが出るまでスクラッチ削るのだけはちょっと面白かったけど。僕もああいうの全く当たらない人間なので、気持ちはよーく分かる。嫌いな奴が当たってるとムカつくよね。しかし、天道は一体どこからそんな収入を得てるんだ……カブトゼクターが回収してんのかしら。

 そんなドレイクですが、最後の「お前の言うことは正しい。だが、気に入らない!」でようやくキャラが見えた感じはあったのは救いかな。だってこれが無かったら、只単にストーリーのストッパーで終わってたところだし。正直、これからどういう風に活かしていくのかは全く見えませんが、取り敢えずこういうこと叫べるキャラを活かしたカッコイイドラマがこれからあることに期待します。

 で、そのドレイクと同時に走らせてた加賀美の話は完全に蛇足だったなぁ……だって前やったことの繰り返しだもの。前の話から「弟の敵を間接的にとは言え討ってしまったことで、目的を見失ってしまう」みたいな伏線張ったりしてたならもう少し今回のドラマも活きたかも知れないけど、ザビー絡みの話でその辺既にやっちゃってるし、「加賀美がカブトに異常に傾倒」にしてもあれだけ元ザビーにひっついてった頃からの変わり身が不自然過ぎてのめり込めないし。

 そうじゃなくても、今回の見せ方はあれだけ抽象的に示唆しておいて、最後は言葉で解説だったり、自覚した加賀美の最初の行動が無謀な突撃だったりと、説得力に欠けました。天道とのやりとりも、戦闘中じゃなく、戦闘後に僅かな言葉でやって欲しかった。もう少し、説得力のある見せ方があったと思うんだけどなぁ……。あ、でもエンディング後の加賀美は毎週面白いよ。

 ビジュアル的には、「花びら舞う中で戦うカブト」で久々にカッコイイクロックアップや、ドレイクの華麗な早撃ちとそんなには文句無し。だけど、ドレイクってクロックアップした後、どうやって戦うんだろう……。

 来週は、待ちに待ったザビー復活! 「お前達は必ず守る!」というベタな台詞だけで既にグッと来てます。公式サイト徳山秀典インタビューで「出演を終えて……」とかあったから「え? もしかしてザビーに名誉挽回のチャンス無し!?」とびっくりしたんですけど、ちゃんとあって一安心。ここはもう、カッコ良く決めて欲しいところ。

 更に、引っ張ってきた「カブトとひより」もようやく進展があるようで、楽しみ。伏線はちゃんと回収しようね♪