「牙狼〈GARO〉」

 ようやく、ヒロインを救い出す白コート……なんだけど、下っ手だなぁ

 だってさ、最初に「決して振り返らない」「決して走らない」つってんのに、そのナレーションが入って数十秒後に振り返ってるんだよ? 馬鹿かよ。更にその数分後には普通に走ってるし。普通さぁ、こういう場合、森が何とかして振り返らせようとしたり、走らせようとしたりしてそれを白コートが耐える、ってのが定石だと思うが。そういう制限が実質無くなってるから、恐ろしい程に緊張感が無かった。

 で、森の番人がディズニーランドのアトラクションみたいだったり、ボスがRPGのボスみたいなメカだったりと、キャラクターデザイン的にも緊張感ゼロ。特にボスと白コートのバトルは、まだFFのムービーを観てる方がマシという酷さだった。

 このバトルで、ようやくこのドラマのCGにずーーっと感じていた違和感の正体に気付いた。遅すぎるけど。要は、動きがおかしいんだな。質感的には殆ど問題ない(というか、日曜朝の東映と比べれば天と地)のに、どうしてもそこはかとなくショボさが漂ってしまうのは、動きにメリハリがありすぎるんだ。だから、CGに全く重みを感じないし、重力を感じないから現実感が希薄になって、故にショボく見えるんだな、きっと。

 そんなショボCGでガッシャンガッシャンやられても、こっちはポッカーンとするばかり。ワイヤーアクションはイマイチ決まり切ってないし、アクション的にはもうボロボロだった。

 黒コートの早変わりさも気になるなぁ。何でこう、このドラマに出てくるキャラは全員心理描写が極端なんだろう。普通、今まで敵だと思ってた奴に協力するのは、例え誤解が解けたとしてもすぐに出来るもんじゃないと思うが。ヒロインもそうだし、どうしてこんな書き割りみたいな演出しか出来ないんだろう。不思議。

 今回ヒロインが救い出されたことで、来週からは今まで以上に「一話完結ヒーローもの」(初期の「仮面ライダー」みたいな)になる気がするので、そこには期待。ミステリアスでホラーチックなのを。来週ゲストは森本レオだし。頼むよホント。