「R-1ぐらんぷり2006」

 完全に時期を逸したので、軽めに。今更こんなこと書いててごめんなさい。

  • 第 8 位「キャプテン☆ボンバー
    • アメリカの良いところ」
    • 最下位でホント良かったねぇ。
    • 寛平さんが 80 点超を出したときには色んな意味で心臓止まるかと思いましたけど。
    • ネタ自体も、正に「最下位」という感じであまり細かく見るのも酷というかなんというか……。
    • だって、普通あれだけテンポよく畳み掛けるようにフレーズ連発したら、いくら何でもある一定以上はウケるもんなのに、殆どウケてないんですよ? あそこにはあらゆるスベり方が詰まっていました。芸人目指す人は教材にすると良いです(テキトー)。
    • 番組的には、「にぎやかし」の役割はしっかり果たしたわけで(真っ先に誰もが弄れる貶せる)、それだけでキャプテン☆ボンバー的には万々歳では。きんに君も浮かばれることでしょう。
    • 「居る必要あったかどうか」は、また別の話ですが。
    • 「ボンバーーーーーーッ!!」
  • 第 7 位「中山功太
    • DJモンブラン・お局OL編」
    • DJモンブラン」は、覚えてる限りで 4 〜 5 パターンは観た筈ですけど、その中ではこれが一番面白かったです。
    • DJモンブラン」っていうフォーマットは、基本的に舞台上に居る中山が演じているキャラクターに、DJモンブランがツッコんでいく、っていうものです。ってこんなこと今更説明してんのも恥ずかしいですが。
    • 今まではそのフォーマットが頑なに守られていて、舞台上の中山が何かやる度にそれに大してツッコんでいく、ってのが繰り返されて、後半多少のテンポアップはあってもそこは変わらなかったわけです。だから、観たことがある人はあの音楽が流れ始めると自然にツッコミを想像すると思います。
    • で、今回。今回は、舞台上の行動へのツッコミじゃなくて、「状況」を説明するという変化球を使ってきて、それがまたツッコミそうな行動を前置きしておいて、という作りだったので「うわ、こんなテクニック使ってる!」とびっくりするやら何やらで笑ってしまいましたとさ。
    • まぁ、前からこういうの使ってるのかも知れませんけどね。
    • あとは、どかーんと来るものがあれば、もう 2 つ 3 つは順位上がったのかも知れませんが、果たしてそれは中山功太か? という問題もあり……取り敢えず、今年はこっちでの露出が増えるといいなぁと思います。今のところ、「なるトモ」ぐらいでしか観られませんし。その「なるトモ」も終わっちゃうし。
    • 「着信ゼロ」
  • 第 6 位「友近
    • 「新体操」
    • レオタードで出てきた時点で「あーそのつもりか」と誰もが思い、そしてその通りに終わりました。あんたは偉いよ。
    • ただ、いくらなんでもあのオチはどうなんだろう……。間に暗転挟んでる所為で「オチたのかどうか一瞬分からない」というタイプのオチ。好きなネタやりたいのは分かるけど、一応大会なんだし、せめてキッチリ終わるものが良かったんじゃないかなぁ、という気がします。
    • チャップリンはどうなのさ!」
  • 第 5 位「岸学
    • 「いじめられる先生」
    • 今回唯一の完全に初見。コンビさえ知りません。取り敢えず、顔が無条件でカチンと来る顔ですね(失礼)。
    • 最初、先生キャラで出てきたときは「こんな手垢でベットベトなところを……!?」と驚いたのですが、内容はしっかり面白かったので納得です。
    • 特に、「○○したの誰だー!」→「○○になりました」というパターンから、途中逆パターン(「○○になりました」→「○○したの誰だ」)にする辺りは、「あぁ、考えられてるなぁ」と感心すらしました。その内容も、徐々にスケール(というか悪質度)大きくしてますし。
    • ただ、やっぱり経験不足なのか、たまに照れ笑いなのか演技なのかはたまたネタ飛ばしちゃったのか、観てる方を不安にさせてしまうような表情になってしまうのが惜しいところです。もっといっぱい舞台出て、完璧な状態になるともっと面白く観られるように思います。
    • あと、「すっごい改造した奴誰だー!」とか、「もうちょっと考える余地ありそうだなー」と思う箇所も惜しいところです。
    • 「原付が 200 キロ出ました」
  • 第 4 位「バカリズム
    • トツギーノ
    • ピンとしては初見。
    • 腹立つわー。
    • 何だろうこの腹立たしさ。「トツギーノ」って何だよ。他何にも説明しねぇし。何だその潔さ腹立つわー。
    • そんな訳で面白かったわけですけど、こういうのやるんだったらもっと突き抜ければ良かったのに、と思うところも御座います。例えば「ジョルジーニョ」なんか顕著ですけど、この訳分からない感じを訳分からないままにしておけない良心の呵責(?)的なものを感じてしまって、少しテンションが下がるのですよね。個人的な嗜好ですが。「あぁ、そこ狙いなんだやっぱり」みたいな?
    • どうせだったら、訳分からないけどなんか面白い! で突き抜けて貰った方が順位はともかくバカリズムとしては万々歳だった気も。
    • 個人的に、バカリズムがピンになると聞いたときは、きっと一人芝居的な奴なんだろうなぁ、と思っていたので、こういうフリップネタだったのは意外でありました。それだけ。
    • トツギーノ
  • 第 3 位「浅越ゴエ
    • 「しっくり来ないニュース」
    • いつも通り。
    • 果たして、こういう大会で「いつも通り」というのは良いことなのか悪いことなのか、私には分かりません。
    • ただ、普段のネタ番組で観られるような「しっくり来ないニュース」と、そんなにテンションもクォリティも変わらなかった、というのは楽しみにしてた個人的には残念です。
    • 「オーベイベー」
  • 第 2 位「あべこうじ
    • 「漫談」
    • わーお。
    • 印象的に、「ムカつく喋り」を押している感じがしてたんですが、今回は「 3 本の漫談を同時に走らせる」というちょっと技術的なことをやってのけて、それがまたいびつにならずにこなせていたので、ただただ感心。最初、関係ない話からウィンナーの話に戻したときは大笑いしたけど。
    • 脚本家になれるよ(またしてもテキトー)。
    • 去年より持ち味を育て上げただけではなく、技術的なところも取り入れて、こういうとこを極めていけば、「あべこうじ」という製品は結構早めに円熟するのではないでしょうか。いいとこ見つけたなー、という感じ。
    • 「ウィンナーを二本買ったの」
  • 第 1 位「博多華丸
    • 児玉清研究」
    • もの凄く正直なところを言えば、「ピン芸人」の大会で優勝したのが「モノマネ」、というのはしっくり来ない部分があるのは事実です。やはり、「ピン芸人」と言えば、ネタの内容以上にその人個人がひとつの製品として成り立っていて欲しいというのが個人的な願望でありますので、そこと「モノマネ」というのは、僕の中で相容れにくい部分があるのです。
    • それでもやっぱり、今回の博多華丸のネタは面白かったし、優勝には文句はありません。「あいうえお作文」は実際よく出来ているし、歌とのコンビネーションは感心すら致しました。
    • モノマネにこういう構成を加えることはさほど珍しいことではありませんけれど、モノマネそのままであとは構成で勝負、という辺りに好感を持ちます。
    • あとは、この「児玉清研究」というネタ自体が、もっとひとつのコントとして成り立つように、華丸がもう少しキャラクターのバリエーションを得てくれると、観てて楽しいのではと思います。
    • 優勝おめでとうございました。
    • 「お見事!」
  • 審査員
    • 取り敢えず、伊東四朗さんは嫌いでは勿論無いけれど、話が長かった……。
    • 寛平さん……。
    • 正蔵……いや、敢えてこぶ平……。
    • M-1」審査員に比べての格下感というのは、ある程度しょうがないにしても(というか、どうやったって同格にはならない。全国民が記憶喪失にでもならない限り)、それでももう少し「審査員」という名が合いそうな方、もっと居たように思いますけど……。
    • なんか、審査員を選んでる側の基準で一番大きいのが「芸歴」なのではないかとちょっと不安になります。紳助を始めとするM-1のスタッフも、審査員選びの際は断られまくるそうですから、こちらももう少し粘ってみては。
  • 番組
    • 去年初めて観たとき、「こんなにもユルいのか!」とびっくりしましたが、それは今回も健在でした。
    • ただ、それが具体的になんなのかは掴み切れない部分が御座いまして、果たして生放送じゃないからなのか、スタジオの色彩なのか、司会なのか、審査員なのか、それともそれら全部なのか、どこから手を付けていけば修正されるのか僕には全く予想が付きません。
    • それでも、間にゲームが挟まってる「ABCお笑い新人グランプリ」とかよりもずっと緊張感が希薄、というのは流石に由々しき問題な気がします。
    • まずは、「R-1」を象徴するような人(M-1で言う紳助と松本)を生むことが最重要事項かと思われます。「全ての出場者が尊敬し、目指し、超えたがっている」という建前を置かれてもビクともしないピン芸人。となると、誰でしょうね……(無責任)。

 以上、楽しませて頂きました。ありがとうございました。