「西遊記」

 あくまで「軽いコント」として考えれば、結構好きだなぁ。特に冒頭の、香取慎吾ウッチャン伊藤淳史くん、深津絵里さんの丁々発止の掛け合いとか、面白いかどうかは別にして(え?)見入るぐらい好き。少なくとも「時効警察」のような作劇よりは、こっちの方がずっと好み。感性がガキなもんで。

 だからこそ、それ以外の部分は……。今回特に酷かったのは、あの石像の安さは一体何? 「マジレンジャー」だってもっとまともな石像作ってたぞ(同じように石になるエピソードで)。そういうとこにお金掛けないからダメなんだって。というか、素朴な疑問なんだけれど、このドラマは一体どこに破格の予算が掛かってるの?

 それに加えて、折角の及川光博ことミッチーを起用しておきながら、今時東映だってやらないベッタベタの悪役……どういう神経があったら、月曜夜 9 時のドラマで「地獄に行くのはお前だ!」なんて台詞が書けるの? キャラクター作る気ゼロかお前ら。あり合わせで何でも出来ると思うなよコノヤロウ! 「水戸黄門」スタイルだって、あそこまでマンネリするには色々必要なんだぞ!

 あーなんか勿体ないなぁ。どうせなら、普通の現代劇でこの 4 人の掛け合いドラマが観たかったよ。そうした方が地味ながら程良いドラマになったと思うけどな。まぁ、香取くん起用しておいてそんな地味なドラマも出来んだろうけど。現時点では、「西遊記」という舞台設定がとんでもなく邪魔

 掛け合い部分での、深津さんとウッチャンが支柱、香取君がアクセント、伊藤君が緩め役となる、この良い感じのバランスが、本編では全くと言って良いほど活かされないんだもの。これを勿体ないと言わずにおけようか。

 取り敢えず、4 人の掛け合いだけを楽しみに、まだ観る予定。