「女王の教室全話ノーカット完全版!第三部・第四部」

 朝早すぎて起きられず(自堕落年末ゆえ……)、8 話 9 話を完全に見逃し、10 話の最後の方(神田達が阿久津先生に質問してる辺り)から視聴。まぁ、一回観てるから良いんだけど、親子に気持ちを訴えるシーンとかもう一回観たかったな……。

 で、やっぱり最終回は二回目なのに同じ気持ちになって同じ様に泣きかけた。とにかく、子供達の演出に対して全く姿勢を崩さない阿久津先生。しかも、本当に微動だにしないんだったらともかく、しっかり涙を堪えたり、余韻を味わったりと同じ姿勢ながらしっかり感動はしている様がよ〜〜く分かるから、余計に感動しちゃうのであります。

 そこで泣きかけたところに、神田と由介の爽やかな別れが入り、そして素敵なラストシーンとなるわけで、この辺はもう傑作。最後の、

神田「どんなことがあっても先生辞めないんですよね?」
阿久津「当たり前でしょ」
神田「先生、『アロハ』って色んな意味があるんですよ。」
神田「ハロー、グッバイ、あとひとつ知ってますか?」
阿久津「……アイラブユー」
神田「(笑って)先生、アロハ!」

そして元気に走り去る神田の背中を観ながらの、阿久津先生の表情……………うわぁ、オラもう涙腺のダムをせき止めるので精一杯だで〜〜(誰だ)。

 正直、最終回の前半、内藤剛志によって阿久津先生の真意が全て言葉で語られる辺りは、もう一回観ても「余計だなぁ……」「無粋だなぁ……」と思ってしまったのですが、後半の阿久津先生の最高にカッコ良い最後の授業、そして卒業式の素晴らしさの方がずっと勝ってる。本当に、この 30 分弱だけでもこのドラマは名作。

 ただ、ひとつだけ最後まで分からなかったのは、「このクラスは一体どういう出席番号なんだろう?」ということ。どう見てもあいうえお順では無いし(なんてったって「かんだかずみ」が最後だし)、誕生日順とか? 神田を最後にしたかったのは分かるけど、だったら「和田」とかにすれば良かったのに(そういう問題じゃない?)。

 第三部の最後、「情報ツウ」で放送されたという「撮影最終日の様子」が放送されたのだけど、殆どの子がテンション上がりすぎて笑いっぱなしで全く話になってない中、ただ一人、由介役の子だけがまともに受け答えしてたのにちょっと笑いました。大人だね。インタビュアーに「和美ちゃんとも会えなくなるね?」と訊かれて、周りの子供達に冷やかされて照れまくる辺りはああ、小学生だなぁ、と思ったけれど。

 で、第四部の最後に「春にスペシャルをやる」という発表があったわけですが、どうなるんだろう。どうやら「阿久津の過去が分かる」内容らしい。まぁ、物語としては完全に完結してるので、そうしかやりよう無いとは思いますけど。「ドラマのその後」とかやられても醒めるし。

 正直阿久津先生自身がどういう経緯で今に至るか、はあんまり興味ないというか意味がないというか……このドラマで一番僕が面白かったのは、阿久津先生の教育の仕方そのものより、それに対して子供達がどうやって自主的に答えを見つけ、成長していく部分だったので。

 「金八」に代表されるような教師ドラマって、とにかく「教師の言う正論に反抗する生徒が、段々更正していく」って(大雑把に行って)プロットなわけだけれど、阿久津先生は決して「正論」を言っていたわけではない(本人が「素晴らしい教師とは何か分からない」と言っているし)し、生徒を自分の教育方針通りの人間にしようとしていたわけでもなく、その中で自分達なりに成長していく子供達の姿こそ、このドラマの他とは一線を画す部分だと思うのです。

 まぁ、実際は観てみなければ分かりませんけどね。ただ、「こういう先生が居たので、その先生に影響を受け……」とかは止めて欲しいなぁ。どうなることやら。