(新)「リンカーン」

 取り敢えず、多すぎないか?

 テレビ雑誌での予告の段階で、正直心配で心配でしょうがなかったのですが、始まってみれば、どの企画も既視感だらけだとか、テロップの出し方や画面作りのセンスなんかがどうにもムズ痒いとか、色々気になる部分はあるものの面白かったです。何より、松本人志が久々に必死なのが良かった。

 スベった松本に対して、若手達が「世代交代だ!」とか「 8 位の人」とか責めたりという場面に代表される「ベテランと若手がきっちり別れてわーわーやかましくやる」という図がとにかく観てて楽しかったです。詰まるところ、この番組が全体でなんとなく面白く見えたのはこの構図のお陰のような気がします。

 企画毎に細かく観ていったら、正直何か言いたくなることだらけなのですけど、矢面に立たされる松本を初めとしたレギュラー達の必死ぷりに健闘ぶりなど、更に細かいとこでそういう粗が中和されていく感じ。分かり易いぐらい「面白くしてくれている」という感じで、これは「鶴の間」とかとは別の意味で芸人の腕に魅せられる番組だったかも知れません。ベクトル的には「ハロー!モーニング。」とかと同じ?(言い過ぎ)

 そんな中、個人的に笑ったのは「クイック笑点」なる大喜利コーナーで、三村が回答自体はそれほどウケてないのに、三村が復唱した途端に爆笑が起きるという超常現象。あの人の声を分析したら、きっと特殊な成分があると思う。

 他、いつも以上に上から目線になって浜田から「良いよ〜」とまで言われてしまう、奇しくもオープニングで自分で言った通り人生のピークっぽかったふかわにも笑いました。口では松本にでさえ大上段に斬り捨てていっているのに、そういう発言がひとつひとつウケる度にどんどん不安顔になっていくふかわは正直者アルヨ。

 一番笑ったのは、ふかわのネタを考える、という企画で見事 10 人中 8 位になってしまった松本が、若手達に責められてのこの一言。

めっちゃダウンタウンや言うねん

何この説得力。

 ただ、「面白い番組」ではあったけれど、決して「良い番組」でなかったことは確か。多分、半年持たない気がしますけど(というか持たす気がないと思う)、きっと半年後は内容が全く違うんだろうなぁ……。別に良いけど、TBSはこんな場当たり的な番組作りしてて大丈夫なのかなぁ、ホント。素人が心配することじゃないですけど。

 取り敢えず、来週の「親睦会」とやらは、浜田も一緒になって色々やるらしいからちょっと楽しみ。「フレンドリーダウンタウン」なる企画の方は「浜ちゃんと!」のダウンタウン版みたいですけど。大丈夫か。