「30minutes鬼」(終)

 「鬼」の最終回は振り返りトークじゃないのか……残念。

 最終回ということで、「別れ」な話でしたけど、普通だったなぁ……。そう、「30minutes」シリーズって、雰囲気だけは「何か凄いことやってます」というか「良いもの作ってます」臭を出してるんですけど、実際のものって全部すげー普通な気がします。

 ここまで内容が普通だと、面子に何となく「芸人がやるものですから……」みたいな言い訳臭を感じてしまうのです。底意地悪くて申し訳ないですけど。だって、もし同じ話をそれなりの役者がやってたら観られたもんじゃないですよ。レギュラーのキャラクターありきの部分があるのは別に構わないというか大歓迎ですけど、だったらそれに見合った話を用意して欲しいなぁ、って。

 厄介なのは、この「普通」ってとこ。決してつまらない訳じゃないのですけど、取り立てて面白いわけでもない。具体的に言うと、例えば小木が変態をやれば、劇中では「変態」として扱われるし、「ドンデン返し」と言えば必ず「裏切り」だし、誰かが怒れば誰かが説得されるし……何というか、上手く説明できませんけど、鋳型にハマりすぎというか、そんな感じ。

 この企画を最初聞いたとき、僕が期待したのは「 30 分の競演コント」だったのもあるかも知れません。てっきり、芸人達が映像だからこそ出来る競演コントを役者も巻き込んでやるものだと。でも、始まったのは普通のドラマで、そのキャラクター造形に僅かに芸人臭が残ってるだけで凄く残念でした。

 結局、 2 シリーズ通してずっとそんな感想ばっかりで、「もしかして、僕は見方を間違ってるのかなぁ……?」と思ったまんま、「鬼」は終わってしまいました。どういう見方だったら、面白く観られたのかなぁ……分からん……。