「タイガー&ドラゴン」

 どんだけ強いんだよ小虎……殆ど一人で組潰してるし……。

 竜二の心境の変化が先週からあまりに急激だったので、冒頭戸惑いましたが、後はもう一気に引き込まれ、最後は観てるだけなのにちょっと凹んだりしましたよ。うお〜虎児〜〜。

 今回は元の噺である「品川心中」が凄く活かされていて、久々に「やられた!」という感じ。まぁ、噺そのものというよりは、その構成が活かされた感じでしたけど。「笑える」前半と、「笑えない」後半が、上手いこと竜二と虎児で対比になってて、もうなんか色々とヤバかった。僕が。

 「自分の品川心中(の前半)」を得て 3 年振りの落語を成功させた小竜と、「自分の品川心中(の後半)」を身を以て表してしまった虎児。特に虎児は、小竜とは「お染」の意味が全然違うからね。虎児にとっての今回の「お染」は、「自分以外の人を傷つけた人」であって、それはつまり自分以外の人をそこまで大切に思えたということ。

 しかも、大切に思えるようになったのはどん兵衛や組長、竜二やその他の家族のお陰なわけで、それでも「あの時計」を外してああいう結果にしてしまうんだから、もう切なくてしょうがないよぼかぁ(誰だ)。で、最後にどん兵衛の「どんなに追い詰められても笑うんだよ」の対比でしょ。状況は全然違うけど、小竜と虎児の笑顔の「意味」は一緒なわけで、そこを考えてるところにどん兵衛の泣き顔がアップになって危うくこっちまで泣きそうになりました。

 この展開を粛々とやってくれればそれほどでもないんですが、いつも通り小ネタやらくっだらねー場面挟み込んでくるから危ないんだよなー。特にメグミと保っちゃん周りの話は腰砕けだ(誉め言葉)。そこから一気に虎児のとこで落としてくるからタチ悪いんだよなぁ……あぁ、やられたやられた。

 来週は銀次郎は往来でかい顔で歩いてるし、小竜は叫んでるし、どん兵衛は泣いてるし、ヤスオアップだし、劉さんまだ出るし(そこか)、素晴らしい大団円の予感がするので非常に楽しみに待っておきます。わくわく。

 ただひとつ分からないのは、この前銀次郎助けるために暴れたときは警察も出動せず、どん兵衛もお咎め無しだったのに、何で今回に限って……というとこなんですが、別に重要なことでもない気がするので今週中に忘れます。