「タイガー&ドラゴン」

 冒頭、春風亭昇太さんが必死の形相で下町を走ってる画を観たときは、「すわ、やっぱり薬師丸にだまくらかされたがや!」とよく分かんないことを口走ったのですが、全然関係なくて自分の往生際の悪さにほとほと嫌気が差します。どーでもいいんですが。

 どーでもいいついでにもう一個。小日向文世さんの役が「芸能協会会長」と聞いて、頭の中に歌丸さんと桂三枝師匠の顔が浮かんで、「あれ?どっちが会長だっけ?」と思って調べたら、「芸能協会会長」はなんかいっぱい居た。「落語芸術協会」の会長が歌丸さんで、「上方落語協会」の会長が三枝師匠、ついでに「日本司会芸能協会」の会長が玉置宏さん。何だよ「司会芸能協会」って。「ボーイズバラエティ協会」ってのも大概だけど。

 全然関係ない。

 いやぁ、面白かったなぁ(上二段無視か)。個人的な希望としては、竜二には「無理矢理舞台に立つものの、ブランクが響いてボロボロ。それを気に再び一念発起」みたいな感じの方が良かったなぁ、という気はしますけど。だってブランクあるのに、頭の堅い保守派の人間さえ諸手を挙げてしまうほどの落語やられたんでは、何だか他の連中の立つ瀬がないというかなんというか。それが竜二の才能と言えばそうだし、あの場が「若手スカウトキャラバン」ってのもあるかも知れないけど。

 でも、竜二が舞台に上がるまでの流れは本当に面白かったなぁ。小さいところでは、竜二とどん兵衛の似たもの親子な行動の数々や、竜二の「面白さ」に対する異常な執着、大きいところでは小虎が今まで享受していて、今回再び気付かされた「家族」と、竜二の本分(というか「血」というか「家」というか)がリンクする感じ。

 そして、何と言ってもあらゆる現象が最後の「若手スカウトキャラバン」に集約していく感じ!!もう観ててたまらなく楽しかったです。ライク・ア・ローリングストーン!(書きたいだけ)面白かったなぁ。

 ただ、回に進むにつれて、どんどん元ネタの噺はどうでもよくなっていくような気が……。どうでもいいって言うとなんか語弊がありますが。こう、「そう来たか!」と膝を叩くような(古いな表現が)翻案を期待したいのですけれど。

 それにしても、来週の予告にも劉さん(次長課長・河本)の姿が。このまま準レギュラー?うひょー!(え?)