「明石家さんまの素人博士サミット」

 さんま師匠を議長に、ゲストが自分の得意分野のVTRを持ち寄って見せ合う番組。ゲストは、鳩山邦夫(チョウ博士)、石丸謙二郎(洞窟博士)、菊川怜(ペンギン博士)、金山一彦(映画博士)、福澤朗(実況博士)、安田大サーカス(サッカー博士)、アンガールズ(変な名所博士)、勝俣州和(さんま博士)。

 何だか「世界丸見えテレビ特捜部」と昔懐かしい「投稿!特ホウ王国」を足して 2 で割ったような番組でした。流石日テレ。それなりに面白かったんですが、如何せんVTRの出来がびっくりするぐらい幅があって、あぁ、特番っぽいなぁと思いました。

 個人的に収穫だったのは、勝俣が持ってきたさんま師匠のVTR。三つ公開されたのですが、どれも今じゃ絶対観られないさんま師匠だったので、僕としてはテンション上がりました。

 一本目は「ブラックデビルの鳴き声を一年前に漫談で試していた」というVTRで、当時 25 歳のさんま師匠の漫談映像。ホントに良くも悪くも時代を感じさせる漫談で(この漫談が大ウケしてたのを見て「あぁ、そりゃ綾小路きみまろがウケるわ」と思いました)、「若手の頃はこんなことやってたんだなぁ……」と感慨に耽ってしまいました。

 二本目は「先輩をグーで殴る」VTR。当時 36 歳のさんま師匠が、正月コント番組で寛平さんをグーで殴っていました。かなり恐る恐る殴っていて「あぁ……この頃は寛平さんもちゃんとした先輩だったんだなぁ……」とまた感慨に。今や蹴るのも躊躇無くしそうな感じがあります。

 三本目は「料理番組にゲストに出たさんまさん」というVTR。藤村俊二さんとマリアンが司会の料理番組に出てカレーを作る当時 28 歳のさんま師匠。しかし手順はめちゃくちゃで、口からは出任せを連発、最終的に手順でいっぱいいっぱいになり藤村さんを無視。藤村さん(当時 48 歳)の呆れた顔が最高でした。サブタイトルが「さんまの爆笑カレー」なのに爆笑ゼロだったとか。

 これを観たさんま師匠、

「観ても思い出せないもん。悪い記憶やから排除されてる

と言い、「もう若手に説教できなくなる」と勝俣に「オンエアしないでくれ」と頼み込むのでした。こんな時代もあったのね。良いもの見せて貰いました。

 他にツボだった場面は、福澤の「名実況」VTRの後、さんま師匠に「好きな台詞あります?」と訊かれた石丸さんが、「ブルースブラザーズ」のワンシーンの説明をし始めたときに突然声を上げてその説明を訂正した観客役の外国人。こんなところにブルースブラザーズ博士が。

 その後、石丸さんが「好きだよ」という台詞が好きだ、と言うと「そうそう」と同意する外国人。あんた誰だ。顔だけは色んなところで見たことある顔でしたけど。

 毎週やるのはキツそうだから、季節の特番ぐらいで定期的に観たい番組でした。続くといいなぁ。