「松紳」

 例の紳助問題のため、松本とキム兄、そして千原Jr.の鼎談形式に。流石に仲の良い三人だけあって、話も弾んでいました。で、唯一の投書で「後輩だから分かる松本人志を教えて下さい」というものが来た流れで、Jr.からボロボロのジャンバーを後輩に競りさせて売ったり等の話を暴露されひたすら笑ってる松本が印象的でした。

 で、そんな中、この日一番の三人仲良しエピソードが松本から語られました。

 ある日三人で飯を食った後、松本の提案でコーヒーを飲みに行くことになりました。そこで松本はこう訊きます。

「原宿の裏通り入ったとこにある、前行った喫茶店覚えてる?」

しかし、キム兄、Jr.共にポカンと口を揃えて「いや、知りません」と言います。松本は「そんな筈は無い。確かに一緒に行ったはずだ」と若干ムキになり、その喫茶店への道を松本の運転で辿り始めました。段々とその喫茶店に近付く毎に、「覚えてるやろ!」と詰め寄る松本でしたが、相変わらず「知らない」の一点張りの二人。

 いい加減腹の立ってきた松本は、車を降りて路地を歩き出し、そこでもまた「覚えてるやろ!」と詰め寄ります。しかし、やはり答えは「知らない」。松本は「先輩と食事したところってのは、大事な思い出として覚えてるもんじゃないのか」と深い絶望と憤怒を覚え、その喫茶店に突進。

 その喫茶店は今はお好み焼き屋になっていました。それでも「この場所覚えてないのか!」と詰め寄りますが、やはり覚えてない二人。しかし、そんなことで松本の怒りが収まる筈もなく、とうとうお好み焼き屋に入店し、そこの店主に「ここ、前は喫茶店でしたよね!!」と怒り気味に質問。萎縮しながらも「はい、そうです」と答える店主。「ほら、見ぃ」と、もう止まらない松本は「喫茶店の店主の連絡先教えて下さい!」と店主に詰め寄ります。店主は「もしかしたら……」と小さな引き出しを漁りだします。

 ふと、ここで松本の脳裏にとんでもないことが過ぎります。それは、驚愕の真実。

「あ、俺、今田と山下と間違えてる…………」

 そう、松本の頭の中でいつの頃からか「今田と山下」が「キムとJr.」にすり替わっており、更にそのすり替わりを認識しないままここまで突っ走ってきてしまったのでした。

 「いつ、知ってるフリしよう……」と悩んでいるキム兄とJr.を横目に、脳内でひたすら謝り倒す松本。結局その場は、こう言って切り抜けるのでした。

「まぁ、お好み焼き屋じゃあお茶飲めへんなぁ〜」

 Jr.「苦しいなぁ〜…」。

 そんな仲良し三人組、最後に松本が「なんか良いこととか言うてよ」とねだると、二人とも考え込んだ挙げ句、Jr.がこう一言。

「僕思い付かないんで、キム兄どうぞ……」

 ホントに仲の良い三人ですね。