「たけしの誰でもピカソ」


 いつ間にやら 7 回目の「お笑い居酒屋」。出演は劇団ひとりカリカホーム・チーム、菜々ちゃんと八チャン。

  • 劇団ひとり
    • 火事ネタ。ネタ後に今田が言っていたように「もっと観たい」。本当にこれから!というところで終わってしまいます。観るの何回目か分かりませんが、川島の憑依具合もさることながら、そのネタの展開の仕方も上手だなーと思わされるネタであります。「問題は肝心の信長が実家に帰ってることです」

 たけしからは「スープレックスのときも面白かったけど、ひとりになって良かったんだよ」と枝豆食いながら太鼓判。もう不動な感じで、何だか(二度目ってこともあるんだろうけど)貫禄さえ漂ってて怖いくらいの劇団ひとりです。

 今田に「これからの目標は?」と訊かれると「夫婦漫才がしたい」と言う川島。おお、丁度良い、矢口真里さんとやっちゃえよ(軽いノリ)。コンビ名はそのまんま「やぐちひとり」で。で、そのために過去、女芸人と付き合ったこともあったが、そいつがスベる奴だったため、そいつのフォローをして自分も滑り、夜はネチャネチャになるのだそうです。ひとりになって良かった。ホントに。

 他には、「映画を撮りたい」と言い、今はラブコメディで主演は長谷川京子ということで川島内だけで決まってるそうです。が、たけしが肝心の長谷川京子を知らず、尻窄みに終わってしまうのでした。

  • カリカ
    • 弁慶と牛若丸の能・狂言風コント。故に林の胸には「のう」、家城の胸には「ノウ」の文字が。馬鹿か。ネタ自体は、不可思議な異空間コントで、観ているこっちが段々どうしていいか分からなくなってくる代物でした。面白いですけどね。ニヤニヤする面白さ。それにしても、女装してない家城って久々だな。「いずこ、いずこ」

 たけしからは「爆笑出来そうなところで爆笑まで持っていかない」との評。爆笑できそうなところでフリが無いので勿体ないとのことです。それはそれで味のような気もしますけどね。ついでにたけしから「鼓の持ち方が違う」とダメ出しだれると、「能・狂言知らないでやっちゃったから」と林がポロッと告白。無謀な………。

 その林は、過去借金地獄で芸人辞めタクシードライバーしてたそうです。そのツテでタクシードライバーとしてテレビ出演もした林に家城はビックリ、今田は「お前最悪やな」。林、見かけに寄らず。

 今田がたけしに「カリカ、芽ありますかね?」と訊くとたけしは、いい顔でたばこを一服

  • ホーム・チーム
    • 空き巣ネタ。薬ネタをやって、次に爆弾ネタ持ってきて、その次に体故障のネタ持ってきて、最後にその三つを複合にして畳み掛ける構成にちょっとだけ感動。その間、笑いながら全然危機感を感じさせない檜山のツッコミもツボ。でも「ダダダダ・ダダダダ・ヨーザー」は流行んねぇと思うぞ。「今『えんや〜』やったろ」

 たけし評は、「ツッコミが弱々しさと張らなさがおかしくてしょうがない」と大絶賛。

 しかしその優しいツッコミには理由があったのでした。与座は子供の頃からスタントマンを目指しており、あっちこっちに体ぶつけたり殴られたり車に轢かれたりする(しかも自分の母親に轢かせて)内に、頭中のリンパ線が腫れたんだそうです。

 それでも懲りず、「内村さんがアクション好き」ということを聞きつけて、マセキの専門学校に入って相変わらず殴られたり転がったりの日々。更に全く聞き取れないきつい沖縄訛りを発するその様子を見た檜山が「面白い!」とスカウトしたんだそうです。

 が、日々殴られたり転がったりしてた与座の頭をツッコミではたいていると、再びリンパ線が腫れ、それ以来優しいツッコミを目指してるんだそうです。ホントかよ。

  • 菜々ちゃんと八チャン
    • その正体はB&B。ああ、よく考えたらB&Bのネタまともに観るの初めてだ。感覚としては、洋八さんが喋ってる隙間に洋八さんが喋ってる感じ。吃驚するぐらい自由度が高く、筋も何も無く、雑談にスピードが付いたぐらいの感じ。凄いのは、それが普通に笑えてくるところ。良い意味で客を軽く扱ってるのが在る意味痛快。「関西やったら爆笑やぞ!」

 たけしは「ペース変わらない」と言いますが、洋八さんは「前の方が早かった」とのこと。昔は、 5000 人入れた二時間の舞台をツービートと一時間ずつ割って全国回ったこともあるとか。うへ。スケジュール詰まって、新ネタが覚えられずにカンペで漫才したこともあるとか。

 漫才ブームと今のちょっとしたお笑いブームを比べてたけしは、「年取ってくると今より良いネタは書けなくなるから、そこからは個性」と。B&BだったらB&Bの味、というものを出せるかどうかなんだそうです。

 洋八さんは復帰を求められたとき、断りも迷いもしなかったとか。曰く、「漫才好きだし、やるならこいつ(洋七)しかいない」とのこと。たけしも、「何年も何回もやってるコンビの凄さがある」と。だから「若手と言っても10年目、というのも分かる」そうです。

 B&Bはネタ合わせをしないんだそうです。洋八さんも「今日なにするか分からない」そうで、終わらせるときは「時間的にこの辺」というところで終わらせるのだそうです。で、洋七さんは何度もやってる内にウケたところを頭に残して、どんどんネタの形を変えていくそう。結局、洋八さんは客と同じ立場になるのだとか。そういうB&Bはたけしは「雰囲気が良い」と一言。B&Bが出てきて「あーお笑いの人出てきたー」みたいなの。

 やっぱり、この番組は今のネタ見せる番組ででてダントツに良い雰囲気だなぁ。それは居酒屋風のセットにも理由はあるだろうし、たけしのコメントの選び方にもあるだろうけど、たけしというもの凄い大物が居るのに変に萎縮させずにこういう雰囲気なるのは本当に理想的だと思います。こんな番組がレギュラー化されて深夜でもなんでも良いから長く続いてくれたら、色々熟成されていくだろうなぁ、とふと思いました。