「極楽とんぼの吠え魂」<27時間テレビ編>


 「マラ、完走出来ずに、ホントに申し訳御座いません!」という加藤の平謝りから始まった今回の放送。今やすっかりふっくらした加藤。この五日間で、ゴールできなかった良心の呵責から食いまくったそうです。山本の「あれだけ練習したのに……」と言う責めをきっかけに、加藤の口から、あの日の真実が語られるのでした。

 スーパーサッカー後の再スタートの時、残り 18 時間で 80 キロ……という事実にブルッと来た加藤は、若干トバし気味に走り出しました。中継との兼ね合いで 30 分ぐらい待たされたれてから走らされたりしつつ、炎天下の中走る加藤。その内、汗をかき、そして水を飲むのを忘れ、全身の水分が抜けて脱水症状でぶっ倒れたそうです。曰く「時間ばっかり気にしてた」んだとか。「水分だけは取れって言われてたんじゃないのか」と責める山本。ごもっとも。

 即座に点滴をゴムも巻かずにグサッと刺され、吐き気目眩気持ち悪さのオンパレードを喰らいながら、点滴の袋をグイグイ絞られながら 40 分ほどロスしたんだそうです。ここのロスが後に響いたのだとか。ここで加藤がしみじみと一言。

「 18 時間で 100 キロとか、無理じゃねぇかな」

 それ言っちゃいかんだろ、と山本に責められる加藤、尚も「一流の人だって 12 時間ぐらいなのに、 2 〜 3 ヶ月練習して + 6 時間で、行けるかい?」と言い訳全開。曰く「あと二時間ぐらいあれば行けた」だそうです。ホントに悔しかったらしいです。

 で、残り 30 キロ地点で「もうゴールは時間内には無理です」という宣告を受けた加藤。スタッフ曰く、ゴールするには今から 1 キロを 7 分で走らなければならず、練習で 1 キロ 7 分半で走っていた加藤には無理、という事。しかし加藤はハッスルして、 1 キロ 6 分半ペースで 4 キロ走ったそうです。そして、エネルギー切れを起こし、尻から下の感覚が無くなったそうです。末期ですな。しっかり「無理」という宣告を受け、エンディングの中継地点に向かったそうです。

 やはりオチは極楽の大喧嘩だったらしく、加藤もそのために走っていたものの間に合わず、山本は急遽向かわされたそうです。そのお陰で、山本はボクシングが一切観られなかったらしいです。色んな意味で悔しいなぁ、それは。そして、また加藤がしみじみ一言。

「マラソンをさぁ、笑いにしちゃいかんよ」

 それは言っちゃいかんだろ第二弾。更には「 24 時間テレビで、走っている人にノータッチなのは正解」とまで言い出します。加藤的に、ダチョウ倶楽部にはホントに申し訳なかったらしく、ダチョウが来たときは既に脱水症状直前で、しんどくてしんどくて正直「早く帰ってくれ」と思っていたのだとか。山本的には、うしろで裸で一切絡まなかった上島が面白かったらしいですが、加藤は振り向く余裕は無かったそうです。あー大変だ。

 脱水で苦しんだりしつつ、既にゴール出来ないことが分かっているのに、沿道で応援している人を見ると「もうゴール出来ないのに応援してる…」と泣きたくなったそうです。ありがたいな、と思いつつ情けなさ + 時間ねぇじゃん! + おいしくなさそうだな、という三位一体の苦しみだったそうです。

 中継車は微妙なもんで、「ここでしか出来ない」ということが多く、それでいっぱいロスをしていたらしく、一番が「スーパーサッカー」に行くときで、ホントはあそこから 20 キロ地点まで行きたかったらしいですが、あの地点でしかロケが出来なかったため、あそこで待たされたんだそうです。あー……中継が結構ネックになったわけですな。それは如何ともしがたい。

 結局、ゴールをさせてのオチが、マラソン中の数々のネタ(中継のためのロス)で阻害された形になったのかなぁ……それはまた、複雑な感じだなぁ。どちらも面白かっただけに。でもそのお陰であのエンディングが観られたと思うと、それはそれで結果オーライという気もするのでした。

 <加藤、実家に帰る編>に続く。