「仔犬のワルツ」


 オープニングで、とうとう脚本家の名前が消えて「企画・脚本 野島伸司」に。

 なんだ、あの塚地の投げやりな扱いは。酷すぎないか。動機さえハッキリしねぇじゃん。お陰で、ラストに至るまでサスペンス的盛り上がりゼロだ。普通、塚地の落としどころに西島さん持って来なきゃダメだろ。しかも崖だから、どうしても 2 時間サスペンス思い出すじゃないか。何なんだ一体。

 で、とうとう終着点を、第三者の「ダンサー」とやらに委ねてしまう辺りが、このドラマの思い付き満載加減をよく表しているように思いました。つか、「音楽で希望を奪うなんて!」ってツッコむ前に「本気でそんなことが可能だと?」と訊くのがセオリーと違いますか。あと、冷凍保存ネタは「世紀末の詩」とかぶってるぞ。

 あたしゃ哀れで仕方ないよ、安倍さんも、塚地も。特に塚地は、見せ所もなく、「ブタ」と呼ばれながら最終話まで生かされ、投げやりに退場させられて、何の得もなかった、と。かわいそすぎる。