「宮本武蔵」吉川英治・著 ISBN:406196514X

 随分前に買っておいたのを、今頃チマチマと。別にブームに乗って、という訳じゃないのですが、大河ドラマがあまりにお粗末なので(特に殺陣は酷すぎる)原作で目を覚まそうかと。「バガボンド」と大きく違うのは、「外面的」な部分を全く意識してないところでしょうね。だから、バガボンドから原作に入ると、拍子抜けするかも。「バガボンド」は、やっぱり「漫画」ですから、それなりに起伏も見せ場もある程度の間隔で必要な訳で、そういう必要性に井上雄彦氏の欲求をプラスした作品、ってことかな。小説をそのまんま、はしなくて正解だったんでしょう。お通なんか、ただのワガママ女になりかねないし。そんな感じ。まぁ、「バガボンド」はそれ単体で色々言いたいことはありますけど。

 それにしても、この作品は既に「古典」の域に入っているような扱いなので、文句を言うのは気が引けてしまう僕には、amzonの読者レビューは「目からウロコ」ものでした。