「Jam Films2」

Jam Films 2 [DVD]

Jam Films 2 [DVD]

 去年の 9 月の終わり頃にメールフォームで教えて貰って以来、4 ヶ月越しでようやく観られました。

 30 分の短編映画を 4 本集めたオムニバス映画企画の第二弾。因みに僕は第一弾は未見。監督はそれぞれ、普段はPVやらなんやらを撮っている人達が担当しているそうです。4 本の短編は、それぞれ繋がりは全くなく、それぞれが独立した映画となっている形式。

●「机上の空論」(監督:小島淳二

 主演が片桐仁市川実日子、脚本・演出が小林賢太郎という、要はラーメンズの映画です。ラーメンズの映像作品で初めて心から「面白い!」と思いました。と言ってもそんな数観てる訳じゃありませんけど。

 前半部の「レクチャー編」は単純に映像作品としてよく出来ているし(しかも面白い)、後半部の「実践編」もレクチャー編を上手く(笑いに於いての)前フリにしつつ、最後は手堅い良い話でオトしてドラマとしてもちゃんと面白かったです。

 まぁ、「これ映画か?」っていう疑問があったり、片桐が想像以上に“普通の演技”が出来てないとか(喫茶店のシーンは正直酷い)、話が二段構えであるが故に後半部の時間が無くなって話の転がし方が唐突極まり無かったり(斉木しげる演じるお父さんは一体どこで心変わりしたんだ?とかいくらなんでも小林の行動早すぎねぇ?とか)と、気になるところは多々ありますが、全ては小林賢太郎笑顔の気持ち悪さに比べれば些細なことです。いいのかあいつは。あんなドアップであんな顔晒して。

 あと、最後の最後のシーン、僕はどうしても陣内孝則の某月 9 ドラマを思い出してしまうのですけど、関係ないですよね?

●「CLEAN ROOM」(監督:高橋栄樹

 夢オチ。

 多分、作った方としては、最後の水晶(?)のシーンでガッツポーズ取ったりしたいところなんだろうけど、僕はこういう観てる側に解釈を要求するタイプの話がどうも苦手なので、合いませんでした。残念。

●「HOOPS MEN SOUL」(監督:井上秀憲)

 バナナマンの日村に、X-GUNの西尾、更には「仮面ライダー龍騎」の須賀貴匡と、個人的に思い入れのある人間が出てるので期待していたのですが、とにかく見難い!暗いし、常にカメラが揺れてるし、それなのに魚眼レンズ(?)使うしで、観てるだけで妙な疲労感が……。折角色々とストリートの異能の方々が妙技を披露しても、やっぱりよく見えない。勿体ない。ストーリーも取って付けた様な感じで、まとまりに欠けるし……折角の大森南朋さんの怪演も虚しく響く。

 X-GUNの西尾と、「ガキ」でお馴染みのあのおばちゃんの競演が唯一の清涼剤でした。

●「FASTENER」(監督:丹下紘希

 子供使った自己満足。不愉快。

 映像が綺麗なのは分かりますが、僕が観たいのは「映画」であってPVでもイメージビデオでもない。一番大事なところを最後の二分で陳腐な台詞と共に片付けてしまうのも納得いかない。

 こんな感じでした。全体的には、色々ありましたがそれなりに楽しめる映画だったかと思います(思います?)。

 特典映像も面白かったです。

 舞台挨拶での小林賢太郎は帽子かぶって眼鏡掛けて無精髭の小林は男前度五割り増し。とても本編であんな気持ち悪い顔してた男(しつこい)とは思えません。片桐はザ・空回り。でも嶋田さんにからむ小林はちゃんとなだめてたり、監督の小島さんがしきりに「小林君面白い」的なことを言い続けたり、嶋田さんの「良い人っぷり」が全開だったり、と見所満載。

 メイキングも、市川さんに「小林さんは片桐さんの演技をもの凄く楽しそうに観てる」とか言われたり、で実際楽しそうに観てたり、小林は相変わらず語るときは大真面目に語ってたり、須賀の喋る姿は想像以上に覇気が無かったり、麻生久美子さんは意外と軽い人だったりとこちらも見所沢山。でも、何で「FASTENER」はメイキング付いてないんだろ?

 結論としては、楽しいDVDだった、ということです。